【スナンスナン】マンゴーの季節だぜ アルマニス? グドンギンチュ?
いよいよ雨期本番。洪水が起きたり渋滞がひどくなるため、嫌われる時期かもしれないが、良いこともある。それは雨期だからこそ食べごろになるマンゴーが出回ることだ。
マンゴーは紀元前5世紀ごろ、インドから伝わったとされる。現在、世界には40属以上(約700種類)が知られているが、うち30属がインドネシアで栽培されている。国連食糧農業機関(FAO)の2013年のデータによると、インドネシアは世界第4位の生産量を誇っている。
産地はジャワ島が多く、特に西ジャワ州のチルボン、インドラマユとマジャレンカの3カ所が知られる。ほか、東ヌサトゥンガラ州や南スラウェシ州などでも栽培されているが、ジャワ島内より少ないという。
ボゴール農科大学(IPB)熱帯園芸研究所のダルダ・エフェンディー所長(53)がインドネシアで最も人気が高い国産マンゴー5種類を説明してくれた。
イチオシはアルマニス種。インドネシア語の「harum(香ばしい)」と「manis(甘い)」から名付けられ、その名の通り香り高くてみずみずしい。重さは平均450グラムで長さは平均15センチ。熟した果肉は厚くて甘いだけでなく、繊維が少ないので軟らかく食べやすい。
グドンギンチュ種は外国人に人気だ。他の種類と違い、オレンジ色の皮が魅力。重さは平均200グラム、長さは平均12センチ。熟成すると甘いだけでなく、酸っぱさも味わえる。スーパーでは高値で販売されている。
ゴレック種は他の種類と違い、だえん形だ。最長17センチまで伸び、細くて長い。ダルダ所長によると、1980年代にはアルマニス種より好評だったが、最近は小さくて丸い形に負け、栽培量も販売量も落ちたという。果肉はドロドロだが、アルマニス種と同じく甘い。
マナラギ種は大きいものは560グラム、長さ16センチとヘビー級。外面的には分厚いアルマニス種のように見える。熟していなくても完熟でも甘味があり、いつでも食べられる。特にルジャク(フルーツサラダ)の素材としてよく使われる。
最後は西ジャワ州インドラマユ県産で、香りが特徴のインドラマユ種。大きいもので481グラム、20センチになる。アルマニス種と同じく繊維が少なく、果肉が種にあまりくっ付かないので食べやすい。
マンゴーにはビタミンやカルシウム、ベータカロチンなどの栄養がたっぷり含まれ、目や肌に優しい効果がある。無論、食後のデザートにもってこいなのだが、ダルダ所長が栄養士に聞いた話では、食事の30分ほど前にマンゴーを食べると消化に良いという。ぜひお試しあれ。(アリョ・テジョ、写真も)