【マニュファクチャリング・インドネシア特集】 検査用切断機をアピール エステック
エステック(本社・松江市)は鉄鋼やアルミなどの成分分析用のサンプルを自動で作る試料調製装置、および検査、生産用の切断機などの製造、販売を手がけ、日本国内のほとんどの大手製鉄会社と取り引きをしている。
試料調製装置の販売では日本国内でトップシェアを誇る。売り上げの約9割は日本国内向けで、現在海外展開を進めている。すでに中国、タイに拠点を持ち、東南アジア諸国連合(ASEAN)域内の市場を求めて出展する。インドネシアでの販売は、日本やタイからの輸入販売で対応し、商社を通すだけではなく直販も行う。
本展示会では自動車部品の検査用切断機を展示する。自動車部品の熱処理や鍛造後の切断検査に使用され、これまで国内で多くの自動車メーカー、部品メーカーに納品してきた。
アジアの競合メーカーが技術的に対応できない、クランクシャフトなどの大型部品の切断、顧客の安全基準に合わせた設計、特注案件など、きめ細かい対応を強みにしている。
日本国内では既に製品が行き渡り、丈夫で長期間使えるため、入れ替え需要も少ない。伸びしろの大きいインドネシアでの躍進を目指しており、同社関係者は「当社の製品は品質管理に関わり、生産する部品などの技術レベルが上がれば需要は増す。日本で作っていた材料、部品などの生産移管が進んでいくと非常に魅力的な市場になる」と話す。(平野慧)