【スナンスナン】マカッサルに新ホテル 観光とビジネスの拠点に
かつては香辛料の集積地、今は東部インドネシアの中心地として発展を続ける南スラウェシ州の州都マカッサルに、ビジネスと観光の両方に便利なスペイン系ホテル「メリア・マカッサルが」がオープンした。日本や豪州の総領事館が入るビルのすぐ隣、サンセットで有名なロサリ海岸へも約1キロという場所だ。
マカッサルには外資系ホテルの進出が著しいが、その中でもメリアは高級感で目立っている。全部で135のゆったりとした客室はシンプルで落ち着いた色調。最上階にはマカッサルの街並みを360度見渡せる、午後5時から開くラウンジがあり、話題のナイトスポットになりそうだ(9月上旬オープン予定)。ファンクションルームは、立席250人収容の宴会場を含めて6部屋あり、各種イベントに対応できる。
「東部インドネシアのハブであるマカッサルは、これからビジネストラベルが大きく増えます。メリアの大きな強みはパーソナルなサービスが提供できること。就寝前に部屋を整えるターンダウンサービス、枕メニューなどがあり、特にワンランク上の客室クラスでは、専用のチェックインデスクや特設ラウンジ、ビジネスセンターの各種サービスが無料で利用できます。会議室も2時間まで使えますよ」と営業担当のビッキーさんは話す。
ホテルを出て周辺を歩いた。街並みはインドネシアの他の地域とそう変わらない。仕事で来た人は別として、マカッサルは、伝統的な葬儀やコーヒーで有名なタナトラジャへの玄関口として通り過ぎるだけの人も多いのだろう。しかしロサリ海岸は道路沿いに焼きバナナの屋台とテーブルが切れ目なく並んで独特な雰囲気だった。
ホテルから2キロのロッテルダム要塞も一見の価値がある。かつて地域を支配していたゴワ王国の砦をオランダが奪い取り、自分たちの要塞として作り変えたところだ。オランダ相手に激しく戦った王国のスルタン・ハサヌディン氏がとらわれていた牢獄もある。
また、空港が位置するマロス県には世界有数の規模のカルスト台地が広がっており、この一角に世界最古とも言われる洞窟壁画がある。描かれているのはスラウェシと周辺の島々にしかいないバビルサという希少動物だ。とにかく広大な場所なので、地元の旅行代理店が用意しているガイド付きツアーに参加するのがいいだろう。(北井香織、写真も)
◇MELIÃ MAKASSAR
住所 Jl. A. Mappanyukki No.17, Makassar, Sulawesi Selatan
☎ 0411・6017888
ウェブ www.melia.com