フランスのおもてなし ソフィー・オトンティーク 本格はシンプルに
南ジャカルタのポンドック・インダとプジャテンに挟まれたファトマワティ・チプテラヤ通りにフランスベーカリーカフェ「ソフィー・オトンティーク」がある。クロワッサンからクロックムッシュ、ガトーまで、本格的なフランスの味を味わえると聞き、訪ねてみた。
ガラスのドアを開けた途端、焼きたてのパンの香りがした。店員がフランス語でビエンベニュ―(ようこそ)と笑顔で迎えてくれた。パッと見、狭そうな店内だったが、テラスと屋上エリアもある2階建てで、意外と広い。店の内外は青系と白の彩りで、海辺のような雰囲気を感じる。
フランスの女性、ソフィー・ボアイエさんが2013年、南ジャカルタ・クマンでオープンしたのが1号店。現在は2号店で一番大きいチプテ店のほか、チカジャン店とクニンガン店の計4店舗を家族で経営している。
ボアイエさんはインドネシア人男性と結婚し、1998年にフランスからインドネシアにやってきた。そして、クマンに住むうち、あることに気づく。
「クマンには外国人が多いのにベーカリーがほとんどなかった。最初は夫とメードの3人で家のキッチンでパンやガトーを焼いて、オーダーで友人や知り合いに売った。今は2人の息子に手伝ってもらっている」とボアイエさんは話す。
以来店は口コミで評判を呼び、メニューも増えて、南ジャカルタ周辺では人気ベーカリーカフェの一つとなった。秘密は二つある。
一つは、良質な具材を使用していること。そしてメニューは全てボアイエさんのレシピで作られるので、他の店にない「おふくろの味」がする。人気のクロックムッシュ(トースト)やバゲットのツナサンドは、見た目は本当にシンプル。だが、食べてみれば違いがわかる。
また、ボアイエさん自身、利用客に直接あいさつするおもてなしでアットホームな雰囲気を作っている。その上、手頃な値段、となれば、もう一度行かなくては。きっと、ボナ・ペティ(さあ、お食べ)、と言ってくれる。(アリョ・テジョ、写真も)
Sophie Authentique Cipete
住所 Jl. Cipete Raya No.11, Fatmawati Jakarta Selatan
☎ 021・765・6364
ウェブ www.sophieauthentique.com
営業 毎日午前8時~午後9時(金・土は午後10時まで)