簡素ゆえの美しさも ジャカルタで第5回染織展
中央ジャカルタのジャカルタ・コンベンションセンター(JCC)で23日、染織展示会「ジャカルタ・アディワストラ・ヌサンタラ2016」が始まった。ことしで5回目。全国各地から出展されたブースは約300に上り、特に出版に合わせ紹介された西ジャワ州ガルット県、タシックマラヤ県のシンプルで独特のバティックが来場者の目を引いた。
全国の技紹介 日本人も出展
会場では、東ヌサトゥンガラ県フローレスや北マルク州などの織物職人が、作り方の技術を披露。カイコの飼育方法やまゆを糸にする過程などを紹介するブースも並んだ。
日本人では山田憲司さんも出展し、バティックなどの生地を使ったティッシュケースやベッドカバー、首飾りなどを販売している。
有名なバティック収集家ハルトノ・スマルソノさんによる3冊目の著書「バティック・ガルット」の出版セレモニーも開催。ガルット、タシックマラヤ両県で作られ、色鮮やかな300種類以上のコレクションが掲載されている。
会場では、ユリやチョウ、クジャク、王宮、カードなどさまざまなモチーフ柄がスクリーン上映で紹介され、実際のコレクションをまとったファッションショーもあった。
ハルトノさんは「中部ジャワ州ソロやジョクジャカルタ特別州のバティックと比べ、モチーフがシンプルで美しい。また濃い赤や青など独特の色味も魅力」と話した。
展示会は27日まで、開場午前10時〜午後10時。入場無料。(平野慧)