「次はワンマンショー」 ジャワジャズ初出演のスカパラ
日本を代表するスカバンド「東京スカパラダイスオーケストラ(スカパラ)」が「ジャカルタ国際ジャワ・ジャズ・フェスティバル(ジャワジャズ)2016」(4〜6日)に初出演した。初日はホール、2日目は屋外ステージに登場し、観客をとりこにした。ドラムの茂木欣一さん(48)、バリトンサックスの谷中敦さん(49)、ギターの加藤隆志さん(44)に思いを聞いた。
スカパラのインドネシアでのライブは4度目。最初は20年ほど前で、2回目は2014年10月にジャカルタ・コンベンションセンターで開かれた音楽イベント「サウンズフェア・ミュージック・アンド・アートフェスティバル」。昨年は「JAPAN NIGHT(ジャパンナイト)」に出演し、今回で3年連続になる。ジャワジャズ初日は「ゴッドファーザー〜愛のテーマ〜」や「火の玉ジャイヴ」など計13曲を披露した。
茂木さんは「来るたびに国のムードの高まりを感じている。その中で私たちの音楽の熱狂ぶりが、何かこの国の人たちと通じ合うのかなと思う」とインドネシアについて印象を語った。
ジャマイカ発祥の音楽ジャンル「スカ」。スカパラにもそのDNAが継承されている。「スカは『最も踊れるジャズ』で、とても親和性を感じている」と谷中さん。メンバーがかつてインドネシアを訪れた際、大衆音楽ダンドゥットのビートがスカに似ていると感じ、94年にリリースしたアルバム「FANTASIA」では、ダンドゥットの要素を取り入れた曲「Black Swan Lake」を収録したという。
加藤さんは「インドネシアの音楽をたくさん吸収し、関わりを深めていきたい。そうすることで初めて、密にお客さんとコミュニケーションできると思う」と話す。
インドネシアでも、スカパラファンが増え続けている。茂木さんは「たくさんの期待があると思うと、次はワンマンショーをしてみたい」と今後の目標を語った。(山本康行、写真も)
◇ 東京スカパラダイスオーケストラ 9人組のスカバンド。1989年にインディーズ、90年にアルバム「スカパラ登場」でメジャーデビュー。昨年3月にはデビュー25周年を記念し、オールタイムベストアルバム「The Last」をリリース、約8年ぶりの日本武道館ライブを行った。