中間層の新ライフスタイル イオン1号店オープン
総合小売グループのイオンとイオンモールは、バンテン州南タンゲランのブミ・スルポン・ダマイ(BSD)シティ内に30日、インドネシア第1号店となる「イオンモールBSDシティ」をオープンした。
総合スーパー「イオン」を中核に日本から初出店の18店を含む47店舗など計280店舗が出店。衣食住の商品が一度にそろうワンストップ・サービスを追求し、品ぞろいの多さやサービスの質の高さにこだわることで、他のモールと差別化を図る。
開店の記念式典にはラノ・カルノバンテン州知事や谷崎泰明駐インドネシア大使、イオンの岡田元也社長らが出席した。岡田社長は「首都圏(ジャボデタベック)の郊外での開発と成長を見込み、現在増えつつある中間層の若い家族のニーズに応えていく。彼らの親の世代とは異なる新しいライフスタイルをつくっていきたい」と話した。
今後はジャカルタ特別州周辺にターゲットをしぼり、2017年以降に2号店を東ジャカルタ・チャクンの「ジャカルタ・ガーデンシティ(JGC)」に、3号店を西ジャワ州ブカシ県のデルタマス内に開設する予定。東南アジアではマレーシアやタイ、ベトナム、カンボジアに進出しており、今後はマレーシアやベトナム、インドネシアの3カ国を中心に、東南アジアでの進出を加速させる方針だ。
■家族連れに人気
初日は家族連れでにぎわい、日本のラーメン店7店が集まった「ラーメンビレッジ」では、昼過ぎに完売する店もあった。イオンスーパーでは寿司やたこやき、てんぷらなど日本ならではの惣菜を買う人らで混み合った。一方でモール周辺は渋滞し、行き帰りに通常の倍以上の時間がかかった。
イオンスーパーで買い物をしていたビンタロ在住の横田菜穂子さんは「モールができると聞いたときは、現在あるローカルのものと同じようなモールと思っていたが、日本のスーパーの雰囲気があり期待以上だった。渋滞がなければ車で約15分で来られるし、日本と同じ品質や味なら助かる。とてもうれしい」と話した。(毛利春香、写真も)