4人の巣立ち祝う BJSで卒業式と卒園式 校長「力強く人生歩んで」
バンドン日本人学校(BJS)は12日、卒業式と卒園式を開いた。中学部から詫間捷史さんと畳谷(たたみや)晴那さん、小学部から加藤・美亜ルスリアニさん、幼稚園から野口雄大くんの計4人が巣立った。
在インドネシア日本大使館の河内俊夫領事部長やBJSの平川征二郎学校運営委員長らが出席。保護者と教員らは子どもたちを祝福した。
佐藤邦壽(くにひさ)校長は、涙ぐみながら卒業生一人一人に声をかけた。「皆さんは人間としての強さ、優しさ、思いやりをしっかりと身に着けました。この貴重な財産を決して失うことなく、力強く人生を歩んでください」と話し、宮沢賢治の詩「雨ニモマケズ」を贈った。
声をそろえる「別れの言葉」でも、在校生が卒業生一人一人の名前を呼び、言葉を贈った。卒業生も学校生活の思い出を言葉にして振り返り、最後に両親に向けて「反抗ばかりしてごめんなさい」「育ててくれてありがとう」「親孝行できるように努力します」と感謝の思いを伝えた。成長した子どもの姿に保護者らは涙ぐんだ。
幼稚園の野口雄大くんは佐藤校長から受け取った証書を手に「大きくなったらパイロットになりたい」と発表。幼稚部の園児4人と一緒に卒園の歌「たいせつなともだち」を元気いっぱい歌った。
詫間さんと畳谷さんは日本の高校へ、加藤さんは同じく中学へ進学する。野口くんはジャカルタ日本人学校(JJS)へ進学する。4人は、まだBJSを離れる実感がないと口をそろえた。
畳谷さんの父、和博さんは、入学式や卒業式の式典に出席するのは幼稚園の卒園式以来という。「初めはバンドンでの生活に不安もあったが、周りの人に支えられて充実した日々を送り、しっかり育ってくれた。小さな卒業式だが、すばらしかった」と笑顔で話した。詫間さんの父、義久さんも「バンドンに来るかどうか迷い心配したが、3年間良い経験ができ立派になった」と振り返った。加藤さんは「帰国は楽しみだが、バンドンを離れたくない。必ずまた遊びに来る」と名残を惜しんだ。
4人は同校での思い出を胸に、新たな一歩を踏み出す。(毛利春香、写真も)