【スナンスナン】伝統と現代が混合 レストランに雑貨屋も パサール・サンタ
若者たちが思い思いの店を出す南ジャカルタにある伝統市場「パサール・サンタ」は地元の若者に加え、欧米系の外国人の姿も見られる。伝統と現代が混合した空間で休日を過ごすのも楽しそうだ。
建物の外観はきれいとはいえない一般的な伝統市場。中に入っても日用品を売る店などが並んでいる。しかし、2階に足を踏み入れると、高級モールにいるような、おしゃれをした若者や外国人でにぎわっている。
日曜日の午後5時。ホットドック屋「DOG」には30人以上が列を作る。黒ごまを練り込んだ真っ黒のパンが特徴だ。目の前で焼かれるソーセージに、行き交う人も釘付けになっている。フードコートには韓国焼き肉や日本のたこ焼きなど各国料理のほか、インドネシア料理も充実している。
デザートの店も多い。看板が怪しげに赤く光るブリュレ屋「クリーム・デラ・クリーム」の前には三つのフラスコが置かれ、白い気体がもくもくと上がっている。
ブリュレを頬張り、黄色のフラスコから出る気体の匂いをかぐと、レモンの味になる。フラスコの中に水とドライアイス、香るものを入れて匂いをかぐことで、一つのブリュレで複数の味が楽しめる。
雑貨屋も充実。「サウォ・クチク」は牛乳パックを使った商品が人気だ。ノートカバー(9万ルピア)、IDホルダー(3万5千ルピア)などが並ぶ。レコード屋も複数ある。「レコードストア」ではABBAなどのレコードが10万ルピアから販売。他にもブーツや洋服、フィルムカメラ屋もあり、一日楽しめる。
趣味で出店している人もいるようだ。営業していない店もあるし、冷房が無く、暑いのも難点。だが、開店のため改装中の店も多く、今後も楽しみだ。(堀之内健史、写真も)
◇パサール・サンタ
Jl. Cipaku I, Senopati, Jakarta selatan