【じゃらんじゃらん特集】戦いの歴史、石碑に刻む デンパサールの街を一望 バリ人民闘争記念碑

  バリ州デンパサールの州庁舎前に芝生の広場を挟んでバリ人民闘争記念碑が建っている。入るのはププタン大通りから。割れ門を通り抜け、ボロブドゥール寺院を思わせる階段を上りきると、石造りのせいか日陰は涼しくほっとする。内部は3階に分かれており、一階はオランダの植民地時代に撮られた写真の展示、2階は33点のジオラマで、有史以前からヒンドゥー教の伝来、植民地時代、独立戦争、現代までのバリ人の戦いの歴史を短い説明書きとともに示してある。3階は長いらせん階段を上った先にある塔の一番高い部分。ここからガラス越しにデンパサールの町が一望できる。
 ジオラマと塔の組み合わせはジャカルタの独立記念塔(モナス)と同じだが、バリの記念碑は、黒っぽい石を積み上げた建物が独特の雰囲気を醸している。バリ・ヒンドゥーの僧侶が祭礼で鳴らすベルに形が似ていることから、その名前バジュラサンディとしても知られている。バリでは宗主国相手に最後の一人が死ぬまで戦い抜く「ププタン」があちこちで繰り広げられた。観光地バリとは異なる過去を垣間見ることができる場所だ。(北井香織、写真も)

◆開館:月曜〜金曜 午前8時半〜午後5時、土日 午前9時半〜午後5時
 休館日:国およびバリ・ヒンドゥーの祭日
 入場料:外国人 1万ルピア、インドネシア人 5千ルピア

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