ヘルシーなそばパスタ、人気 イ栽培の信州ソバ使用 チカランの松崎シェフ考案
インドネシアで栽培された信州ソバのそば粉を使用したパスタが人気を呼んでいる。日本人が営む中部ジャワ州の農園で採れたソバを使い日本人シェフがパスタを考案、レストランで提供している。安心で新鮮な野菜を使用したメニューは健康を意識する日本人やインドネシア人の間で評判となっている。
そばパスタを考案したのは西ジャワ州ブカシ県チカランのレストラン「タベルナ・マツ」のシェフ松崎光洋さん(32)。2カ月ほど前、知り合いで中部ジャワ州ディエン高原の野菜農園「ビナ・デサ」代表の西村昭さんから、ニンジンやジャガイモなど野菜と信州原産のソバ粉が届けられた。
そばは栄養価が高くカロリーが少ないヘルシーな素材。インドネシアで採れた信州ソバを使ってメニューを考案してほしい、と話があった。
同農園では可能な限り有機農法で栽培している。「農園で採れた野菜は野菜本来がもつ力強さがある。個性があり料理するのが楽しかった」と松崎さんは話す。ソバ粉をパスタに練り込み風味を生かしたそばパスタを考案した。
今月中旬、同店の姉妹店である中央ジャカルタのイタリアンレストラン「ミスティカンツァ」で「有機野菜と蕎麦の夕べ」と題し期間限定で、そばパスタをメインに野菜をふんだんに使用したメニューを提供した。客からは「ジャカルタで本物の野菜が食べられるとは」と大好評だった。
「今後も定期的に」という声が多く寄せられ、両店ではそばパスタをスペシャルメニューとして提供することにした。「そばは香りが大切。火を入れ過ぎて香りが飛ばないように注意しました」と松崎さん。「ミスティ〜」店長の矢澤美沙さんは「日本人の方から新鮮で安心な野菜を食べたいとよく聞かれます。インドネシア人の間でもへルシー志向が高まってきています。気軽においしい野菜を食べられるようにしたい」と話した。
そばパスタは信州ソバ粉の入荷状況によるため事前予約が望ましい。詳しくは「タベルナ・マツ」、「ミスティカンツァ」両店まで。(阿部敬一、写真も)