【スナン・スナン】ジャンプしてスウィング　バリ島 空中ブランコ教室

　バーをつかんだ１３歳のメリンダさんがスタート台からジャンプした。すぐに体を丸めて足をバーに引っかけ逆さまにぶら下がると、その伸ばした手を反対側のバーでスウィングしていたインストラクターがキャッチ。拍手と歓声が上がり、メリンダさんが満面の笑顔を浮かべてマットに着地した。バリ島クタのバリ・ダイナスティ・リゾートで毎日開かれている空中ブランコ教室を紹介する。　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　レッスンはストレッチなどの準備運動から始める。次は詳しい説明を受けながら低い位置に吊るした練習用のバーに体を丸めて足を引っかけることを繰り返す。この感覚を覚えたらいよいよハーネスと命綱をつけて高さ３.５メートルのプラットフォームからジャンプする。今日の生徒はジャカルタ、豪州、ニュージーランドからバリに遊びに来た８歳から１５歳の子どもたちだ。スタート台の位置がそれほど高くないことや５人のインストラクターがそれぞれ的確な指示を出すので親も安心して見ていられる。
　「家族連れの多いホテルで開催しているので子どもが多いが、大人の参加も珍しくない。空を飛ぶような開放感や一つの芸がうまくできたときの自信や達成感を味わってほしい」と教室を主宰するハイフライヤーズ・バリのマーク・ケルサルさんは話す。
　ジャカルタのコーウェン君（６）は初めてのレッスンで相手の手をつかめた。「空手を習っていることとや、まだ幼いので落ちたらどうしようなどとはあまり考えないからかも」とそばで見守っていた母親が話した。マークさんによれば大事なのはタイミングをうまく捉えることで、腕力、年齢、体重はそれほど重要ではないそうだ。
　ハイフライヤーズ・バリは２０１２年、リゾートの中庭に米国から輸入した装備を立てて教室をオープンした。クラスは毎週火曜日から日曜日の午後３時からと６時半の２回で１回約７５分間、３２万５千ルピア。初回は逆さづりから元の姿勢に戻って着地、それができたらキャッチと、芸を一つ一つこなしていく。参加人数は１人から最多１０人まで。
　「バリではヌサドゥアにあるホテルでも開催しているが、参加は宿泊客に限っている。誰でも自由に参加できるのはここだけ。マリンスポーツや寺院見学にとどまらない、いつものバリとは違う経験をここでしてほしい」。（北井香織、写真も）
■Ｈｉｇｈ　Ｆｌｙｅｒｓ　Ｂａｌｉ　ｔｒａｐｅｚｅ　ｌｅｓｓｏｎ
場所：Ｂａｌｉ　Ｄｙｎａｓｔｙ　Ｒｅｓｏｒｔ
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