草の根交流、定着 ジャカルタ日本祭り閉幕 過去最多の入場者数
第6回ジャカルタ日本祭り(JJM)は21日、中央ジャカルタ・スナヤン東駐車場特設会場のクロージングイベントで閉幕した。インドネシアの若者を中心に、昨年の4万2千人を超す過去最多の入場者であふれ、改めて日イ友好の草の根イベントとして定着していることを示した。
メーンステージでは午前10時の開会宣言から午後8時半まで日イのさまざまな団体が出し物を披露。大江戸助六流太鼓、高知よさこい百花繚乱・沖縄エイサーなど、日本の演目をインドネシア人と日本人が一緒になって披露。日本独自のダンスには、一緒に踊り出してしまう見物客も出るほどの盛り上がりだった。インドネシアからもen塾(エンジュク)が桜をモチーフにした創作曲を披露した。
午後8時過ぎからはJKT48が「恋するフォーチュンクッキー」などを披露。日本人とインドネシア人双方が知っている歌には、国籍を問わず歌声が会場中から響いた。
「セイヤ、セイヤ!」。神輿も午後3時と午後6時の2回、会場に登場。晴天のもと、汗だくになりながらも頭から水をかぶって威勢のいいかけ声で練り歩いた。ユニ・チャーム・インドネシアが用意した降雪マシーンも人気で、ジャカルタに降る雪で雪だるまを作るグループもあった。
20日に赴任した谷崎泰明大使は「昨晩ジャカルタに到着しましたが、15年ぶりのジャカルタは街の様子がとても変わっていて驚いた。それと共に日イ関係がより緊密になっていることを今日、この場で実感しました。JJMに関わった全ての人に感謝します。今後も日イ友好のシンボルとして継続することを願います」と感想を述べた。
ジャカルタ特別州の広報は「これから日イ関係はより緊密になっていく。JJMは日イ友好のシンボルとして根付いており、来場した若者を中心に日イの懸け橋になることを期待している」と話し、6年にわたり続いてきたJJMの意義を語った。
クロージングイベントは午後8時半からの花火と盆踊りで幕を閉じた。花火が夜空に上がる横で、やぐらのまわりに輪が出来て日本人、インドネシア人が一緒に手をとって「河内音頭」を踊った。スナヤン周辺に住む日本人の家族連れの姿も例年より目立った。家族3人で来場した大塚信明さん(43)は「インドネシアの人たちがこれほど日本に興味を持ってくれていることに驚いた。来年も是非開催して」と話した。
今年のJJMは開催場所が例年のモナス(独立記念塔)広場から、スナヤン東駐車場特設会場に変更になった。会場が広くなり、たこ焼きや焼きそば、射的など日本の祭りでおなじみの出店や各企業のブースには、行列ができていた。(10、11、12面に関連、藤本迅)