笑顔で思い出つむぐ JJS体育祭 子ども・教師・保護者が一体
バンテン州南タンゲランのジャカルタ日本人学校(JJS)は14日、第45回体育祭を開催した。点数板の上には「勝利への道は笑顔から」と大看板が掲げられ、悪天候により終盤に中止となったが児童・生徒と教師、保護者や関係者が一体となった体育祭だった。
開会式は児童・生徒約1200人が、緑、赤、青、白、黄の5組に分かれて整列し、在インドネシア日本大使館の島田順二公使や齋藤稔校長が激励の言葉を送った。齋藤校長は「えがお」「senyuman(スニュマン、『えがお』の意)」と書かれた模造紙を児童・生徒に広げて見せた。徒競走は誰もが一番になれるわけではないが、一番後ろを走る子も多くは笑顔でゴールしていた。
恒例の応援合戦では、児童・生徒が一丸となって声を張り上げ、パフォーマンスを披露する姿は圧巻。入学して初めての体育祭となる小学1年生も、JJSで最後の体育祭となる中学3年生も、気迫のこもった表情で臨んでいた。
■感動の表現種目
組体操などの表現種目にも会場は沸いた。「声で魂を振るわせろ! 背中で漢を語れ」と書かれた黒いTシャツ。色とりどりのハーフパンツから練習で日焼けした足が伸びていた。それぞれ演目の最後には「ありがとうございました」と見物席に向かって頭を下げた。歓声や拍手が鳴り響いていた。
号令や進行に汗を流す教師や、カメラのファインダーを一心にのぞく父兄の姿も印象的だった。
■激しい雨で初の中止
午後2時ごろから激しい雨で、競技が中断した。テントで待機した生徒らは「止め」と口々に空に向かって叫んだが、30分後に残り3種目を残し、中止が決定した。過去45回の開催で種目を残し、下校を余儀なくされたのは今回が初めて。
家族全員で青色の衣服を身にまとい、応援していた6年4組の越水優羽さんの保護者は「騎馬戦で娘が上に乗ると楽しみにしていたが残念」と話した。齋藤校長も無念の表情。校長に就任し初めての体育祭だが、「ジャカルタの邦人コミュニティーを始め、多くの人に支えてもらっていることを実感した」と話した。 各組の順位発表や閉会式などは、後日開催する予定。(月岡亜梨沙)
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