隠れた都会のオアシス 西ジャカルタ・カトレヤ公園
緑の少ない東南アジア最大都市のジャカルタ。渋滞が悪化する大通りから一歩入ったところに広がる都会のオアシスがある。
西ジャカルタ・トマン近くにあるカトレヤ公園。スリピから首都高速道路沿いにトマン方面へ向かい、高架道路が複雑に交差するタマンアングレックモール前にある。入り口も公園自体も外からは目立たず、ここに公園があることを知らない人も多いという。
公園に入ると、道幅の広い遊歩道が池の周りまで続いている。芝生の上にビニールシートを敷いてピクニック気分の家族連れ。ベンチで会話を弾ませるカップル。池に釣り糸を垂らす男性の姿もある。すぐ目の前に高層マンションが林立し、高速道路沿いに高級モールが並ぶ地区であることを忘れさせてくれる。
首都内の公園整備は少しずつだが着実に進められている。カトレヤ公園は2007年に開設。高級住宅地に隣接する中央ジャカルタのメンテン公園やスロパティ公園、南ジャカルタ・ブロックMのアヨディア公園など、市民に定着した公園も増えている。
だがジョコウィ知事が「市民の憩いの場として利用するのにふさわしい」としている公園は15のみ。知事は常に「地域のコミュニティーが管理してほしい」と強調する。ただ単に都市の環境美化を推進するだけでなく、公共の施設を大切にする習慣を公園管理から身に付けてほしいと願っているようだ。(配島克彦、写真も)