オリジナルレシピ本が完成 家庭料理をたのしもう 料理教室「DAPUR CHINO」 インドネシア語に翻訳も
ジャカルタ在住の日本人向けに料理教室を開いていた板東ちのりさんと安積真紀さんがレシピをまとめた料理本が3月完成した。インドネシアで手に入る食材を使って簡単に作れる家庭料理を紹介している。また、インドネシア語にも翻訳されており、メードさんとも料理作りを楽しむことができる。
安積さんが板東さんと出会ったのは2011年7月。栄養士の資格を持っていた板東さんと共に、駐在員の妻たちのコミュニケーションの場として料理教室を開こうと意気投合した。「DAPUR(台所)CHINO」と名付けた料理教室は毎月2〜3回、6人ほどを対象に開催。インドネシアで手に入る食材を使った料理を中心に、板東さんが考案したレシピをもとに料理作りを楽しんでいた。開催から約1年、今回のレシピ本完成にこぎ着けた。
レシピ本は、水に強いコーティング素材の堅紙と開きやすいリング式の装丁にこだわった。印刷屋を探すのに苦労したと安積さんは話す。安積さんの運転手、ヨノさんの助けを借りながら奔走した。レシピ本は口コミなどで広がった。「女性だけでなく男性でも簡単に作れるレシピばかり」(安積さん)、というように作業工程が少なく、これから料理を始めようという人にも分かりやすい内容となっている。テンペを使った蒲焼きや、イカめし、タコライス、みたらし団子、マンゴープリンなどおかずからデザートまで豊富なレシピを掲載した。
安積さんは、料理を通してインドネシアでの生活を楽しんでほしいと話す。彼女もインドネシアに来た当初は、「自分は安全で豊かな場所にいる。インドネシアのために何ができるのだろう」と胸につかえがあった。板東さんが考案し、翻訳レシピを使ってメードが日本料理を作れたら、将来彼女らのためになるのではと考えた。「レシピ本の購入でインドネシアに貢献できれば」という思いを持つ人が多いことも励みになった。
インドネシア語と日本語の記載で1冊10万ルピア、日本語のみだと7万ルピア。「自分にできることから始めようと思えた。板東さんとの出会いや友人たちに感謝している」と安積さんから笑顔がこぼれた。
レシピ本に関する問い合わせは、dapurchino@gmail.comまで。
(西村百合恵、写真も)