ゴディバが1号店 トリュフなど100種類
ベルギー産の高級チョコレートメーカー、ゴディバ・ショコラティエは20日、中央ジャカルタのショッピングモール「プラザ・インドネシア」でインドネシア1号店の開店式典を開催した。インドネシアの富裕層を狙い、高品質のチョコレート製品を販売する。
同社のフィナ・ウィジャヤ・ブランド・マネジャーによると、主な顧客として富裕層のチョコレート愛好家を想定。レバラン(断食月明け大祭)やクリスマスの贈り物用として、企業や富裕層の需要を見込む。
同社は今年3月に一部商品の販売を開始。現時点では、約30種類のトリュフをはじめ、約100種類の商品がそろう。製品は全て本社のあるベルギーで生産されたものだが、インドネシア産の原料も使用されている。
同社の環太平洋地域担当カルメン・チウ商品流通部長は、香港などアジアの他地域で甘さ控えめの商品の需要が増加傾向にある一方で、インドネシア人は甘いものを好むと指摘。塩キャラメル味など、甘さに新しい風味が加わった商品が売れ筋となるのではないかと話した。
インドネシアは世界第3位のカカオ豆生産国だが、ヨーロッパなどと比較した国内のチョコレート消費量は依然低い。
同社シェフのフィリップ・ドーさんによると、国内の商品の多くがココアバターをパーム油で代用し、高品質のチョコレートが手に入りにくい。チョコレート制作には、仕上がり時の風味を想定して世界各地から厳選された材料を組み合わせる必要がある。インドネシアで主に生産されるフォラステロ種は素朴な風味を特徴とし、品質も十分。クローブやコショウなど、高品質で有名なインドネシア産の香辛料を使用した商品の開発にも取り組んでいると話した。
(宮平麻里子、写真も)