邦人200人が親交深める 3都市バリ・スポーツ大会
ジャカルタ、スラバヤ、バリの日本人会が開く「第11回3都市親善バリ・スポーツ大会」が1、2の両日、バリ島で行われた。大会が始まるきっかけとなった爆弾テロから10年が経ち、以前の活気を取り戻しつつあるバリで約200人の在留邦人が5種目のスポーツを通じ親交を深めた。
1日のソフトボールとバドミントン、テニス、2日のゴルフでは、選手層が厚いジャカルタが安定したプレーで優勝。サッカーでは昨年に続き、ジャカルタを破ったバリが2連覇を果たした。
1日夜、試合後の懇親会で試合結果と各種目MVPが発表され、バリ日本人会の万亀子イスカンダール会長は「勝った人も負けた人も懇親会を楽しんで。観光地バリにまた来てください」と選手をねぎらった。
大会は、日本人2人を含む202人が犠牲になった、2002年バリ島爆弾テロ後にバリへの観光客が落ち込んだのを受け、「頑張ろうバリ」を合い言葉に始まった。バリ日本人会では所属する邦人の多くが観光業に携わる。自身も観光業に従事する実行委員長の岡柳薫さん(48)は「バリの活気を取り戻すため、邦人に少しでも来てほしかった」と振り返る。
当初、テロからの回復を紹介するのが狙いだった大会だが、スポーツによる親交が深まるにつれ、インドネシア各都市の邦人が集う一大イベントになった。岡柳さんによると、初めはバリが単独で主催した大会は第4回から3都市の共催になった。
懇親会で、ジャカルタ・ジャパンクラブの本岡卓爾理事長は「同じ時代に、私たちはインドネシアにいる。日イ国交樹立55周年行事などをきっかけに、ジャカルタにも来てほしい。都市間を行き来しよう」と関係の深化を呼び掛けた。東部ジャワ州日本人会の西章夫参事、デンパサール総領事館の柴田和夫総領事が選手に言葉を送った。(バリ島で上松亮介、宮平麻里子)