【じゃらんじゃらん特集】 サヌール海岸の遊歩道を走って バリ島最初のリゾート
バリ島で最初にリゾートとして開発されたサヌール。海岸沿いには土産物屋やレストランが並び、休日は朝早くから海水浴を楽しむ地元の人たちでにぎわい、どことなくのどかな雰囲気を今にとどめている。サイクリング、カヌー、ヨガ・スタジオ、美術館など、家族で楽しめるサヌールで1日を過ごした。
サヌール観光の目玉は海岸沿いに伸びる約5キロの舗装された遊歩道だ。ビーチ近くの店から自転車を1日借りて、まず南端のマングローブの林に向かった。道は砂に埋もれた箇所もいくつかあるが、おおむねとても走りやす。中高年の欧米人観光客らが日光浴をしているホテル前や、朽ちた漁船があるだけのひっそりした一角を通り過ぎると、地元の家族連れや若者らで活気づく場所に出た。
ここで自転車を降りて、ビーチに並べてあったカヌーを借りた。オールが重たく、なかなか思うように動かせない。が、そのうち要領が分かると、すーと前に進めるようになる。こうなるととても爽快だ。カヌーをこげない幼い子どもたちは浮き輪を借りて遊べる。サヌールの海は遠浅で波が穏やか。安心して子どもを遊ばせることができる。
遊歩道に戻り、しばらく行くと竹を組んで作った建物が木々の間に見えた。2階がオープンエアのヨガ・スタジオになっている「パワー・オブ・ナウ・オアシス」だ。クラスは毎日、午前と夕方あり、飛び込み参加もOKだ。
マングローブ付近のビーチに着いた。ここも地元の人たちの遊び場。焼きトウモロコシやブタ肉のサテなどが道端で売られている。
ここからUターンして北に向かうと、ウミガメの保護センターがある。スタッフによると、先日の満月の夜にも産卵があったばかりだそうだ。
さらに北端近くまで進むと、ごちゃごちゃとした土産物屋の合間にル・メイヨール美術館がある。1932年にバリを訪れたベルギーの印象派の画家で、絵のモデルを務めたバリ人女性と後に結婚。彼の死後、海に面したサヌールの自宅がそのまま美術館としてオープンした。建物は彼が暮らしていた頃とあまり変わらず、老朽化が目立つが、作品からは彼が愛したバリの美が見て取れる。(北井香織、写真も)