【じゃらんじゃらん特集】 女性偉人のバティック カルティニの手作りも 国立博物館で14日まで
インドネシアの民族主義運動や女性解放運動の先駆者として知られるカルティニが作ったバティック(ろうけつ染め)が、国立博物館の伝統布展示会「インドネシア女性 布の魅力の花」で展示されている。薄茶の生地に淡い水色の花柄を散りばめたモチーフで、1世紀前に作られた歴史的価値のあるバティックだ。
主催者のテキスタイル愛好家協会のナヌック・スリ・フミヤルシ・ガステル会長によると、女性をテーマにした展示会でカルティニが制作した作品を公開したのは初めて。普段は同博物館に保管しているという。
14日(日)までの期間中は、インドネシアの歴史に名前を残す女性10人が使った布を中心に、バティック75枚、ソンケット(縫い取り織り)45枚、スレンダン(肩掛け)を展示している。
20世紀初頭まで、オランダに対する反侵略戦争を展開したアチェの伝説的な女性指導者チュッ・ニャ・ディンが使用した布や、西ジャワで女性運動を展開したデウィ・サルティカ、1950年代、インドネシア初の女性大使に就任したライリ・ルサッド、社会活動に身を投じたナスティオン将軍夫人のヨハナ・スナルティのバティックも陳列。
西スマトラ・パダンで1910年代、インドネシア語紙「スンティン・ムラユ」を発刊したインドネシア初の女性ジャーナリスト、シティ・ロハナ・クドゥスや、インドネシア初の英字紙オブザーバー、1945年に独立宣言文を初めて掲載した日刊紙ムルデカを、夫のBMディア氏とともに創刊したヘラワティ・ディアさん(96)らの貴重なバティック・コレクションも並んでいる。(配島克彦、写真も)