日本のマリアムさん熱唱 イ初公演、アンコールは「タナ・アイルク」 パレスチナ国立オーケストラ
パレスチナ国立オーケストラは30、31の両日、中央ジャカルタ・クマヨランのホール「アウラ・シンフォニア・ジャカルタ」で、インドネシア・パレスチナ友好コンサートを開いた。両日とも約400人が来場。パレスチナ人の父と日本人の母を持つパリ在住のソプラノ歌手マリアム・タマリさんなど、パレスチナにルーツをもつ音楽家が集まり、約2時間にわたり、モーツァルトなどのクラシックの有名曲のほか、演奏家のオリジナル曲も演奏し、観客を魅了した。
マリアムさんは2011年の同オーケストラのデビューコンサートに出演した。「パレスチナが国立オーケストラを持つことは歴史的なこと。今回も共演できるのは日本人として誇りに思う」と語る。インドネシアの観客については「アンコールでインドネシアの愛国歌『タナ・アイルク』を歌った時は立って拍手してくださるなど、本当に温かく迎えていただいた」と謝意を示した。
マリアムさんは画家の父と衣装デザイナーの母の間に生まれ、米国で音楽教育を受けた。世界的指揮者のダニエル・バレンボイムなどに師事し、日本人指揮者の佐渡裕、若杉弘をはじめ、国内外のオーケストラと共演してきた。
同オーケストラは世界各国の楽団やオペラハウスなどで国際的に活躍する音楽家で構成され、公演のたびに臨時結成される。(赤井俊文、写真も)