ミン氏が事務局長に ベトナム出身者で初 ASEAN 15年共同体発足へ舵取り

 東南アジア諸国連合(ASEAN)のレ・ルオン・ミン新事務局長とスリン・ピッツワン前事務局長の交代式が9日、南ジャカルタのASEAN事務局で開かれた。世界的な経済危機下でも続いた堅調な経済成長と東アジアサミットなどを通じた大国間の利害調整を通じて近年、存在感を高める一方、中国が領有権を主張する南シナ海の問題をめぐり、加盟国間で意見の対立が表面化するなど課題を抱える中、ミン氏は2015年のASEAN共同体発足へ向けて舵取り役を担うことになる。

 ベトナム元外務次官のミン氏は今月1日に事務局長に就任した。任期は2017年末までの5年間。ベトナム出身の事務局長は初めて。タイ外相などを歴任後、2005年に事務局長に就任したスリン・ピッツワン氏は、昨年末に退任した。
 交代式ではミン氏、スリン氏とインドネシアのマルティ・ナタレガワ外相が登壇。日本の石兼公博ASEAN大使ら各国外交官や内外記者らが駆け付けた。
 演説でミン氏は、昨年9月にASEAN事務局を初めて訪れた際に、ASEAN10カ国の国旗などを見て「一体感を強く感じた。この一体感こそがASEANを強固な組織にしてきた」と強調。「次の5年間は刺激的でかつ重要なものとなる」と述べ、15年の共同体発足へ向けて加盟各国と緊密に連携していくとの意向を示した。
 南シナ海問題にも言及。中国が難色を示しているとされる法的枠組みである「行動規範」について、「ASEANは中国と早期に行動規範を締結するための交渉を早く開始するよう、働き掛けを加速させなければならない」と訴えた。
 スリン氏は「私は地域と世界に非常に大きな変化が生じた期間に事務局長に従事した」と振り返り、「ASEANは世界の通商の新たな成長センターとなった」と強調。
 ミン氏が事務局長を務める次の5年間は「大国がより強い関心をわれわれの地域に示している中で、私よりも一層の難題に対峙することになるだろう」との見方を示した。
 ASEANは2008年のASEAN憲章発効を受けて、事務局の機能を強化。加盟各国や日本など対話国が常駐の代表部を設置するなど、事務局が所在するジャカルタの存在感も高まっている。

◇レ・ルオン・ミン氏

 1952年、ベトナム北部タインホア省生まれ、60歳。75年にベトナム外務省入省。国連など国際機関で長く勤務し、2008年に外務次官に就任。昨年11月の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議で次期事務局長に任命された。(関口潤)

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