【ジョクジャ特集】 名産「サラック」の宝庫
2日目のコースは、ムラピ山(標高2,968メートル)の山ろく同約400メートルの地点にあるトゥリ地区ガブガン村がスタート、ゴール地点になる。今年初めてとなるコースで、付近は名産のサラック林やトウガラシ畑、水田が広がる。
耕作地は、100年に1回と言われる規模の2010年の歴史的なムラピ山噴火の降灰で甚大な被害を受けたが、避難先から戻った村民が復興に取り組み、約1年後には、噴火前とほぼ同じ状態まで回復したという。
サラックは、茶色い鱗(うろこ)のような表皮に覆われ、甘酸っぱく、ややパサパサしたリンゴのような食感の熱帯地方の果物。シンガポールや中国などにも輸出されている。
ガブガン村周辺には、ジャカルタでも多く売られているサラック・ポンドのほか、サラック・ガディン・アユという黄緑色の皮のものなど、多様な種類が栽培されているという。
観光村(デサ・ウィサタ)として観光客のホームステイなどを受け入れてきた同村の集会場には、ガムラン一式などもあり、普段は音楽や舞踊の練習にも使われている。
今年初めて、日本人が多数参加する世界遺産ウォークの会場となるにあたり、30人ほどの村民が準備を進めてきた。同村のイベント担当者のヘル・ダマルジャティさん(42)は「歩くことで健康になると同時に、自然の豊かな村のコースも楽しんでほしい」と話した。