【ジョクジャ特集】 遺跡と自然を感じて 第4回ジョクジャカルタ世界遺産ウォーク
2008年の日イ国交樹立50周年を記念して開始されたジョクジャカルタ世界遺産ウォークの第4回大会が24、25日、プランバナン寺院とムラピ山山ろくで開かれる。今年は過去最高となる85人の日本人が登録。地元の大学生や市民グループの参加者も増え、歩きながらジョクジャの世界文化遺産や雄大なムラピ山の自然を楽しむイベントになりそうだ。(配島克彦、上松亮介)
主催はジョクジャカルタ・ウォーキング協会、実行委員長はロイヤル・シルク財団を主宰するジョクジャカルタ王宮のプンバユン王女が務める。今年7月、初開催のジョクジャカルタ日本祭り(ジョクジャ・ジャパン・ウィーク)を成功させた日本文化ファンたちの若者団体「あつき」「力(チカラ)・マネジメント」が運営を担当する。
24日にプランバナン寺院で開かれる開幕式には、ジョクジャ・ジャパン・ウィークの開幕式で踊りを披露した日本舞踊家の蓮田愛さん、ジャワの伝統芸能グループなども出演する。
初日は、プランバナン寺院をはじめとするジョクジャ北東部に広がるヒンドゥー教の遺跡群。2日目はムラピ山山ろくのトゥリ地区。両日、5、10、20キロのコースに分かれ歩く。
トゥリ周辺は、ジョクジャ名物の果物であるサラックの林が広がり、各検問所で自由にサラックを食べることができる。
昨年は、国際ウォーキング協会(IML、本部オランダ・ハーグ)幹部も参加し、同大会の正式登録に向けて実施状況を審査。救急体制、トイレや給水所などコースの整備状況などは国際水準を満たしているとの判断を下し、来年フランスで開催される総会で登録の可否を最終的に決定する見込みという。
今年は、ジャカルタから歩く会の64人とうさぎの会の12人など計85人の日本人が参加。また、学生の街でもあるジョクジャにある大学の登山部や自然愛護会などが多数参加。20キロに挑戦する学生は200人近くに上る。他にも小学生から高齢者までと年齢層も幅広く、2日目のスタート、ゴール地点となるガブガン村からは、82歳の村民も参加するという。
プンバユン王女は「健康的なウォーキングを通じ、文化遺産を尊重し、環境保護への関心を高める機会にしていきたい」と意気込みを話している。
ジャカルタ近郊を歩く集いである歩く会の信夫活さん(37)は、2回目のジョクジャ世界遺産ウォークへの参加となる。「(世界遺産に指定された)遺跡を見ながら、観光するように歩くことができる。案内してくれる地元の大学生と話すのも良い機会」と話した。