【じゃらんじゃらん特集】 帆型の岩・吊り橋・洞窟 バンテン州サワルナ
海や山など、豊富な観光資源に囲まれるインドネシア。ジャワ島はジャワ海やインド洋に挟まれ、海岸線を生かした観光地の発掘が進んでいる。バンテン州ルバック県バヤ郡サワルナはインド洋に面し、サーフィンを楽しむ人々でにぎわう。海岸沿いにコテージや大きな帆型の岩、洞窟、白い砂浜、宿泊施設の整備が始まり観光地としての魅力が高まっている。
「ここがサワルナのシンボルだよ」。中心部から車で5分。20メートルほどの吊り橋を渡り、小さな集落を越えると、海岸沿いにふたこぶの大きな岩がそびえる。「タンジュン・ラヤル」と呼ばれ、高さ10メートルほどの船の帆のような形をした大きな石灰岩だ。満潮時にはインド洋の荒波を受けながら海にそびえ、干潮時は歩いてたどりつくことができる。
インド洋は波が高い地域が多い。サワルナにも欧米や日本からうわさを聞きつけたサーファーたちが波乗りを楽しむ。
白く、目の細かい砂浜もサワルナの魅力。砂浜のすぐ脇には無数のコウモリが群がる洞窟や鍾乳洞がある。サワルナのガイドを取り仕切っているサラナ・マジュ・ブルサマ・ツアー・トラベル社のマルクスさんによると、長いものは3キロほどのものもあるという。
サワルナにはホテルなく、一軒家の部屋を間借りする「ホームステイ」や、コテージの一部屋に数人で宿泊する。食事は決まってバーベキューだ。宿の経営者が近所の漁師から仕入れた新鮮な魚介類を楽しむことができる。
未開ののどかな雰囲気を味わえるサワルナだが、欠点はジャカルタからバスで8時間かかる立地だろう。サワルナに着くまでの道路状況もいいとはいえず、今後の道路整備が重要な課題になりそうだ。(バンテン州で、高橋佳久、写真も)