「何でもできる可能性」 ネット通じて社会活動 ソーシャル・メディア・フェス
フェイスブックやツイッターの利用者が交流する「ソーシャル・メディア・フェスティバル」が12日から14日まで、中央ジャカルタのスナヤン競技場内で開かれた。インターネット関連情報の提供などを手掛けるサリン・シラン社(salingsilang.com)などが主催。学生団体や企業など100以上のブースがひしめく中、ネットを通じて社会活動を活性化させようとする若者たちの姿があった。
「趣味が長じて社会活動に」―。社会団体「トイズ・フォー・チャリティー」のアフマッド・ポンポンさん(32)が話した。会社員のアフマッドさんは玩具マニア。ネット上でマニア同士が交流するうちに「趣味のつながりが、社会に役立てることはないか」と玩具を売った収益金を孤児院に寄付する同団体をつくった。
学生団体「タマン・ヒジャウ・チュリア」は、ボゴール農科大(IPB)の学生が結成し、ストリートチルドレンに勉強や絵を教えている。2010年に始まった活動は、フェイスブックなどを通じて、ジョクジャカルタ特別州のガジャマダ大(UGM)の学生も参加するなど拡大した。
フェスティバルのスポンサーを務めた在インドネシア米国大使館は2008年から、インドネシア国内のインターネットを通じた活動を促進しようとイベントを支援。フィリップ・W・ロスカンプ広報担当は「環境保護や献血などの社会活動が、ネットを通じて一気に高まる。何でもできるという可能性がある」と話した。
仏調査会社のセミオキャストの調査(今年7月30日時点)によると、インドネシアはツイッターのアカウント数で2940万件と世界5位。投稿数では、ジャカルタが世界一とソーシャルメディアを利用する人が多い。(上松亮介、写真も)