【じゃらんじゃらん特集】 遠浅の海、未整備の楽園 首都の喧騒から1時間 プラウスリブ・パリ島
ジャカルタ沖に広がるエメラルドグリーンの海の楽園、プラウスリブ。今年1月、北ジャカルタのムアラ・アンケ港が改修され、定期船も観光客の足として利用しやすくなった。大渋滞で身動きの取れないジャカルタから離れること約1時間。日帰り可能の手軽なリゾートを満喫できる。
■マングローブの島
ムアラ・アンケ港から約1時間。エメラルドグリーンに輝く海とマングローブに囲まれたパリ島に到着した。港にはカラフルな伝統的な漁船が数隻停泊。そこで遊ぶ地元の子どもたち。都会の喧騒から離れ、リゾート気分を感じることができる。
パリはインドネシア語でエイの意味。約800人の漁民らが生活している小島だ。プラウスリブの他島と比べると、まだあまり知られていないが、毎日100人ほどの観光客が訪れるという。
約1キロ先まで遠浅の海が広がる。沿岸にはマングローブの森が茂り、ビーチでゆったりとした時間を過ごすことができる。午後5時にもなると、マングローブの向こうに夕日が沈み、早めに夜の帳が下りる。
■マリンスポーツも
マリンスポーツを楽しむこともできる。シュノーケリングは1人5千ルピアで、船頭が小型ボートでマングローブの森を案内してくれる。カニや小魚、カメなどマングローブが育む豊かな自然を堪能できるスポットが点在する。
観光地としては未整備。1泊1人7万5千ルピア程度でゲストハウス、50万ルピアで10人まで宿泊可能な一軒家を貸し切ることができるが、シャワーなど水道施設はない。食事も地元の屋台があるだけだ。
地元ガイドのヤテンさん(34)によると、パリ島を訪れる外国人は10%以下。開発が進んでいない自然をそのまま楽しみたい観光客が訪れる、隠れた人気のリゾートのようだ。
◇プラウスリブ
ジャカルタ湾に点在する110の島からなり、うち有人島は11島。ジャカルタ特別州唯一の県で、人口約2万人。住民の多くは漁業を営む。県庁のあるプラムカ島、最も人口の多いティドゥン島(約4000人)、オランダ時代の遺跡や建物で知られるオンルスト島やビダダリ島などがある。日本を含む外国企業によるリゾート開発も行われてきたが、観光地としての知名度はまだ低い。プラウスリブは海洋国立公園に指定されており、近年、エコツーリズム開発を推進する動きもある。