日本文化と祭りへの期待

 ジャワ島を中心に所得や消費の堅調な発展が続いているインドネシアでは、コンテンツ産業の市場規模は、経団連の委託調査によると日本に較べて未だ10分の1程度ではあるが、年率で10%を超える顕著な伸びを示している。
 同じようにコンテンツで存在感がある国として、音楽・ドラマで存在感がある韓国、スマホゲームや映画で東南アジアで強い中国、などが挙げられるが、日本の特徴としてやはりアニメ・マンガが伝統的に強みを有すると言える。それぞれの本国へのコンテンツ収入(全世界から)で比較すると、映像分野では日本は年間98億米ドル、韓国は88億米ドルでほぼ並ぶが、日本はアニメが8割、一方で韓国はドラマが8割と内容は異なる。
 日本文化コンテンツは、豊かな日本の食文化はもちろん、NHKドラマ「おしん」、「ドラえもん」から現在に至るまで様々な映像コンテンツがインドネシアで幅広い世代に受け入れられており、我々日系企業が提供する様々な製品・サービスへの「親しみやすさ」「信頼感」の基盤になっているとも言える。
 こうした基盤の上に、様々な日本文化イベントがジャカルタ都市圏でも行われている。
 なかでも、今年6月下旬には、東ジャカルタ市にある公営の巨大な公園・博物館であるタマン・ミニを会場に初めてのイベント「夏祭り」が行われ、私自身もオープニングイベントのステージに上がらせていただき、詰めかけた多くの来場者の熱気を肌で感じた。さらに7月中旬には、ジャカルタ中心部で「インパクトネーション・ジャパン・フェスティバル2024」が開催され、日本とインドネシアからのアーティストの参加も得て、こちらも数万人のインドネシア人が日本文化を楽しんだ。
 他にも「さくら祭り」など、日本に関する様々な「祭り」多くのインドネシア人に受け入れられているが、元祖にして今年の集大成と言えるのが、日本国大使館や当地日系・インドネシア系企業の協力で開催している「ジャカルタ日本祭り」(JJM)である。毎年、コスプレイヤーを含め多くの方で賑わう。今年は9月14日~15日、会場をスナヤンのGBKに移し、日本からのDXTEEN、インドネシアからのJKT48など、様々なアーティストを招聘し、昨年(2・3万人)よりもさらに多くの来場者を見込む。現在も様々なコンテンツが準備されており、中でも日曜夜には日本のお祭りの雰囲気を存分に感じられるようなものが準備されていると聞いている。チケット(5万ルピア/日)は昨日よりオンライン販売が開始された。JJMに関する情報は随時公式インスタグラムで公開される。とぜひ読者の皆様にも、ご家族や同僚や周辺のインドネシアの方とお誘いあわせのうえ、会場を訪れ一緒に盛り上げていただきたい。ジャカルタジャパン・クラブ事務局長 小倉政則(日本・東京商工会議所より出向)

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