ジャカルタ漁港を訪問 JJS小学部4年生132人 社会科見学

 ジャカルタ日本人学校(JJS)小学部4年生132人は24日、社会科見学で北ジャカルタのムアラ・バルにあるジャカルタ漁港を訪れた。普段はあまり目にする機会がない漁港で、自分たちが消費する魚の供給基地を訪問し、理解を深めようと昨年に引き続き行われた。

 子どもたちは最初に漁港を施工管理するオリエンタル・コンサルタンツ社の折下定夫漁港プロジェクトマネジャーから、ジャカルタ漁港の歴史や施設などについて簡単な説明を受けた。34年前と現在の漁港を比べた写真を目にして、驚いた様子。その後、2年前に完成したコントロールタワーに上り、潮風を気持ちよく感じた。
 高さ33メートルの屋上からはどこまでも続く海の光景。子どもたちは「日本はどこ」「インドネシアの魚が運ばれてくるのはどこ」と先生に積極的に質問した。
 次に、漁港内にある汚水処理施設を見学。漁港内で使用された水を微生物に分解させてきれいにする一連の工程を観察した。汚水浄化の際、微生物を活性化させるために空気を送る装置に児童らは興味を示した。
 最後にジャカルタ漁港の西側に沿って植えられたマングローブを見学。木々の間にいる小魚やうっそうと生えるマングローブを興味津々に眺めた。
 このマングローブは9年前から折下さんが自ら種をまいている。今では数えきれないマングローブの木々が存在しているという。一度種をまけば、その後成長したマングローブが種を落とし自生する。環境にやさしい防波堤をゆっくりと作っていく。
 見学終了後、児童らはマングローブの木陰で涼みながら昼食を食べ、マングローブの根元にいるカニや、木々を観察するなど思い思いに楽しんだ。
 森美月さんは「タワーのてっぺんから見た景色がきれいだった。マングローブの木が成長していってほしい」と感想を語った。
 ジャカルタ漁港は1984年に日本の円借款により開港。日本のODA(政府開発援助)プロジェクトで造られた。現在の総面積は陸上80ヘクタール、海上40ヘクタールの計120ヘクタール。今年の7月で一連のODAプロジェクトの工事は終了を迎える。
 折下さんは「この社会科見学が続いていってほしい。ジャカルタ漁港をもっと知って、お父さんやお母さんと一緒に足を運んでほしい」と語った。

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