佐藤周が2位入賞 最高成績で初表彰台 二輪レース第2戦

 インドネシアの二輪レース「インドスピード・レース・シリーズ」(IRS)の今シーズン第二戦決勝が二十日、西ジャワ州ボゴールのスントゥール・サーキットで行われ、全日本選手権に参戦している日本人ライダー佐藤周(JBR―M トリック・スター・レーシング、二七)は六〇〇ccクラスで昨年参戦後の最高成績となる二位となり、初の表彰台入りを果たした。
 カワサキ「ZX―6R」を使用した佐藤は、十九日の予選では三番手。日差しが強く、やや風がある状況の中、十チームが参加した決勝では、序盤はトップに立ってレースを引っ張った。中盤に三位に順位を落とす展開となったが、トップ集団から離れずに粘り強く走行。最終周で二位に浮上し、トップと一・六一三秒差の二四分五〇秒三〇六でレースを終えた。
 レース後、「自分の調子もチームの雰囲気も良く、今まで積み上げてきたものがリンクしてきた」と佐藤。「セッティングが詰め切れず、リアタイヤの消耗も激しかった」と反省しつつ、「きついレースだったが集中力は保てた」とさらなる健闘を誓った。
 横山勉ゼネラルマネジャー(二九)は「エンジンのセッティングが良く、直線でスピードが出ていた」と振り返った。
 佐藤は試合後、応援に駆けつけた日本人の家族連れなどと交流。ジャカルタ・インターナショナル・スクールに通う小学四年生の堀麟太郎さん(一〇)は「電気みたいに速かった。またレースを見たい」と感想を語った。
 次戦は、六月十七日に同サーキットで開催されるアジアロードレース選手権六〇〇ccクラスのインドネシア戦。

■日本流カスタム披露
 レース会場では、栃木県矢板市にあるバイク店「エスエス・モチヅカ」の代表を務める持塚一馬さん(三四)がフルカスタマイズしたカワサキ「ニンジャ250R」を展示。風神・雷神の文字と手裏剣の模様、インドネシアの国章であるガルーダをあしらったフルラッピングを施し、多くの観戦者の注目を集めた。
 インドネシアではバイクパーツを販売する露店がいくつも並ぶ光景をよく見掛けるが、販売されている商品の多くは大手メーカーの模倣品で、販売価格も安い。カスタム(改造)も、安全面やスピード面に考慮されていない場合が多く、ウインカーやライトなどが取り付けられていないケースもある。
 持塚さんは「安全でレースでも走れ、洗練されたデザインの日本流カスタムをアピールしたい」と意気込む。メーカー品は値段が高く、多くの二輪車所有者にとっては敷居が高いが、「これから本物志向を求める人が増えてくる」と意気込む。
 日本の高い整備技術も売り込みたいと話すのは、展示を支援する亜南産業(東京都港区)の打越泰行代表取締役(四四)だ。排気ガス規制がインドネシア国内でも高まり、エンジン始動に必要な燃料噴射装置の電子制御が主流になる中、「日本の技術がインドネシアでも生かせるはず」を話す。

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