「密」避け朝のアンチョール 青い海を今なら独占
新型コロナウイルス対策「大規模社会的制限(PSBB)」が12日に緩和され、北ジャカルタのテーマパーク「タマン・インピアン・アンチョール」も営業を再開した。「密」を避け、早朝のアンチョール海岸を散歩してみた。
アンチョール海岸の桟橋で、持参した折り畳み椅子に腰掛け、露天で買った5千ルピアのインスタントコーヒーをすする。ぼんやり朝日を眺めるだけで、言葉に出来ない開放感が満ちてくる。
周りにはサイクリングやヨガなどを楽しむ来場者の姿もあるが、早朝の園内はほぼ無人と言っていいほど閑散としており、密集状態を警戒する必要もなく、羽を伸ばせる。
ジャカルタ湾に面した、400メートルほどの桟橋を歩く。平時に比べると海に浮かぶごみも少なく、ジャカルタとは思えない透き通った水面が広がる。
心地よい汗をかいたら、桟橋の先にあるレストラン「Ombak Laut」へ。コバルトブルーの海を独り占めしながら飲むココナッツジュースは、キリリとした酸味で、身も心もリセットされたような気分になった。
アンチョールの開園は午前6時。残念ながらサンライズには間に合いそうにないが、柔らかい陽光に包まれて、新鮮な空気をたっぷり吸い込むには、ちょうどいい時間帯だ。
チケットは現在、ホームページ(https://www.ancol.com/id)から事前予約が必要。車で来場する場合は2万5千ルピアで、クレジットカードやATM、電子マネー「OVO」などで支払いをする。
半年近く続く「ステイホーム」で、知らず知らずのうちに閉塞感をため込んでいる人も多いかもしれない。
新型コロナの流行は、残念ながらまだまだ続きそう。心身のメンテナンスも兼ねて、朝のマイナスイオンを思う存分吸収したい。(高地伸幸、写真も)