【スラマット・ダタン】 「邦人の和、強めたい」 東部ジャワ日本人会会長 清水隆さん
今年四月、東部ジャワ日本人会(EJJC)会長に就任した清水隆さん(五七)。昨年六月から銅製錬会社のスメルティング社で、副社長と製錬所所長を務める。一九七七年に三菱金属(現三菱マテリアル)に入社後、三十年以上にわたって銅製錬の技術畑を歩んできた。
海外赴任はインドネシアが初めて。労務費の上昇や自動車数増加に、インドネシアの経済成長が表れていると感じている。スラバヤにも、昨年十一月に大阪経済ミッションが訪れ、自治体がインフラ調査を行うなど「スラバヤも可能性を秘めている」と見ている。
EJJCの現在の所属企業は四十八社で、所属会員数は五百三十七人(三月二十七日時点)。日本人学校の維持、日本語弁論大会や奨学金支給をはじめとする地域社会交流、日本人墓地の管理などを行っている。
清水さんは、EJJCが毎年、スラバヤとマランの日本人墓苑に参拝していることを紹介し、「残留日本兵がインドネシア人と独立のために戦った歴史がある。インドネシア人が親日的であることの背景がある」と日イ関係を評した。
ゴルフが好きで、邦人の愛好会に所属する清水さん。「別の愛好会に参加しても、メンバーは一緒。スラバヤならでは」と笑顔。EJJCについて「ジャカルタに比べると所帯が小さいものの、まとまりが良い。邦人の和をさらに強めていきたい」と話した。
◇しみず・たかし
1954年11月15日、山形県村山市生まれ。東北大学工学部応用化学科卒業。スメルティング社副社長、製錬所所長。