活気ある生活感と中国文化 コタ地区のチャイナタウン
なかなか観光地としての認識は少ないジャカルタですが、観光エリアの有名なところとして西ジャカルタ区のコタ地区が挙げられます。というとファタヒラ広場をはじめとしたオランダ統治時代の面影を残すエリアをイメージしがちですが、グロドックと呼ばれるエリアにあるチャイナタウンが実は散策にはおすすめ。簡単に紹介させていただきます。
■ランドマーク的存在
ガジャマダ通り沿いに歩くとまず目に飛び込んでくるのが建物自体の古さの中に洗練された雰囲気を感じさせる建物。ここはパンチョランティーハウスというレストランで、1928年に薬局として開業していたのを最後に長らく廃墟となっていた場所が2016年にレストランとして再開発されました。ここでは350年以上前に実際にもてなされていたとされる路上でのお茶のサービスを今に伝えています。
■隠れ家的茶屋
雑多な雰囲気漂う細い路地を入っていくと、先ほどのパンチョランティーハウスとは打って変わって、お世辞にも洗練されたとは言い難い食堂があります。ただこちら、1920年代から営業を続け、間もなく創業100年を迎えるという老舗中の老舗。お名前をタクキーレストランといいます。こちらの名物メニューが意外にも「コーヒー」なんです。見た目はよくみかける砂糖&コンデンスミルクたっぷりで、覚悟をして飲んでみましたが、なかなかどうして、甘くない。 「老舗感」にやられたのか、味も予想を上回るおいしさで散策の休憩にとてもいい場所となりました。
■生きたカエル君も
歩みを進めるといつの間にか生鮮食品を扱う市場に入っていきます。乾物やら野菜やらお肉などが所狭しと売られている傍らで、なんとカエルやらヘビやらが……。 さらにはそれらの生きたカエル君たちを目の前で勢いよく出荷仕様にし加工しているではありませんか。ゲテモノ好きにはたまらない光景がいろいろと飛び込んできます。
■最古の中国寺院
ジャカルタ最古の中国寺院として有名な金徳院がチャイナタウンの中心部にあります。残念ながら2015年に起きた火災の影響で本堂のほとんどが損傷していますが、それでも規模は大きく歴史もあり多くの参拝者でにぎわいます。旧正月の時は特に人がすごく数千人規模でにぎわうそうです。
■中国様式の教会
中国風の建物の中央部に掲げられている十字架。ミックスカルチャーならではのインドネシアらしい光景ではないでしょうか。サンタマリアデファティマ教会は内部も中国式の細工が見られ、そこにたたずむマリア様。マリア様の服装も他で見ることがない独特なものだそうです。
と、主要な場所をずらずらとお伝えしましたが、一番のポイントは、全体の雰囲気をのんびりと散策しながら味わうことだと思いました。統治時代からの歴史、さまざまな出来事から現在の生活に至るまでに思いをはせてみる。そんな時間が過ごせると面白いかもしれませんね。(パンダバス、直井剛史、写真も)
パンダバス
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