過去最多、日本の出展者 JTF 急増する観光客取り込み
日本政府観光局(JNTO)主催のジャパン・トラベルフェア(JTF)が9日、南ジャカルタのモール、コタ・カサブランカで開幕した。11日まで。インドネシアの昨年の訪日旅行者数は35万人を超え前年比30%伸びた。2億5千万の人口でさらなる増加が見込まれるインドネシアへの期待は高く、9回目となる今回は、日本から過去最多の23の地方自治体や関連団体、旅行関連企業が出展。各地の魅力やサービスをアピールした。
JTFに初回から毎回出展している沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)は、昨年11月に就航したシンガポール〜沖縄間の定期便接続のツアーや航空券のプロモーションに力を入れる。
海外プロモーション課東南アジア市場担当の金城優里コーディネーターは、「年々沖縄の知名度が上がっているのを感じる。今までは乗り継ぎが不便だったが、定期便の就航で環境は整った。これからは具体的に攻めていく」と意気込む。
定期便就航実現の先頭に立った沖縄県シンガポール事務所の玉城勝也所長は、「定期便は、インドネシアを含む東南アジア、豪州などから沖縄向けの接続需要も期待できる。各国へのプロモーションに注力し週3便から拡大できるように頑張りたい」と語った。
3回目の出展の横浜市は、具体的な質問が多いことに驚いたという。横浜市文化観光局観光振興課の石井美久さんは「初めての訪日旅行者がまだまだ多いと聞いていたが、『渋谷から何分』『成田から電車、それともバス』『横浜観光のポイントはどこか、他の地域とどう違うのか』と具体的に聞いてくる。東京と組み合わせたコンパクトな観光でも、横浜だけをじっくり楽しむ観光も、いろいろなバリエーションがあるので、今後も重点的に、この大きな市場に向き合っていきたい」と語った。
初参加した総合ディスカウントストアのドン・キホーテの全草瓏(ジョン・チョロン)ゼネラル・チーフは、「甘いものや和風柄のTシャツをよく買ってくれる」とインドネシアの訪日客の特徴を説明する。「ここ数年、インドネシアからの来店者が確実に増えているのを感じてきた。さらに知名度を上げる努力をしていきたい」と語った。
■ライサさんが就任
9日に開催された開会式では、女性歌手ライサさんの日本観光ブランド・アンバサダー就任式が行われた。任期はことし末まで。ライサさんは11日に日本に飛ぶ。1週間弱の日程で、北海道と東京を訪れる予定。「日本でのスキー体験やおいしい食事がとても楽しみ。日本のファッションや音楽シーンにも関心がある」と話し、アンバサダーとして「これからの体験をインドネシアの人々に発信していきたい」と抱負を語った。(太田勉、写真も)