「世界の中心地目指す」 官民挙げて産業振興 インドネシア・ファッション ・ウィーク初開催

 産業規模が拡大しているファッション産業を盛り上げようと、インドネシア・ファッション企業組合(APPMI)が主催し、初開催となるファッションイベント「インドネシア・ファッションウィーク(IFW)」が二十三日、中央ジャカルタのジャカルタ・コンベンションセンター(JCC)で開幕した。開会式で、APPMIのタルナ・クスマヤディ会長は、二〇二〇年までにアジアで、二〇二五年までに世界で、インドネシアをファッションの中心地にすると目標を掲げた。関係省庁の大臣はファッション産業の発展をサポートすると表明。官民一体となってファッション産業振興を促進する方針だ。

 インドネシアのファッション産業は近年、著しい成長を記録している。二〇〇二―一〇年の八年間、クリエイティブ産業十四分野の総輸出額のうち、ファッション分野が約六割を占め、輸出額全体の六%を占めるまでに成長。二〇一〇年は前年比一八%増の七十二兆ルピアとなるなど、インドネシアの貴重な外貨収入の柱となっている。ギタ・ウィルヤワン商業相は「輸出産業のプリマドンナ」と評価し、今後も国内・国外流通、輸出強化のための商業組合結成などに向けた支援を行う意向を示した。
 中間層が拡大しつつあることから、インドネシアの国内市場も魅力ある市場になっている。世界銀行によると、一日当たりの支出が二ドルから二十ドルの層が年間約七百万人のペースで増加。現在は一億三千四百万人に上るとされている。
 国産品よりも輸入ファッションブランドの商品を好む人が依然多いことなどが課題となる中、ヒダヤット工業相は、今年はファッション業界の生産技術および素材・原材料の質の向上を目指すと説明。二〇一三年には国内市場に一層の国産品普及を図り、二〇一四年に海外で展示会を広げたいと展望を語った。人材育成のほか、デザイナー、生地などの原料生産者らがつながりを作るような展示会イベントも行う予定だ。
 IFWの会期は二十六日までで、入場料は一万ルピア。JCCでは連日、午前十時から午後十時ごろまで、約二百人のデザイナーがファッションショーでコレクションを発表し、芸能人やアーティストによるトークショーも行われる。
 メインロビー、チェンドラワシ・ホール、アセンブリー・ホールには約四百のスタンドが出店。モールに入居するファッションブランドや、インドネシア各地から集まった工芸品店、大学・専門学校生、テキスタイルデザイナー、新進デザイナーブランドが、バティック(ろうけつ染め)、イカット(機織り)、真珠や天然石を使ったアクセサリーなど、ファッション分野の工芸品やムスリムファッション、ウェディング用ファッションなどの商品を展示販売する。

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