日系企業の仕事を体験 55人が16社訪問 JJS中学2年生
ジャカルタ日本人学校(JJS)の中学部二年生五十五人は三十日、将来の職業選択に役立てるため、ジャカルタ周辺にある製造業や小売り業、サービス業などの日系企業十六社を訪問し、企業活動の説明を受けたほか、実際の日々の業務を体験するなどした。
職業体験は、これまで中学三年生が行っていたのを、昨年から中学二年生の時に行うようになり、今年は訪問企業数が昨年の十社から十六社に増加。新興国として注目を浴びるインドネシアで活躍する日系企業の活動を知り、今後の進路を考える機会となった。
■「豆記者」カンプンに迫る
中央ジャカルタにあるじゃかるた新聞には松原海斗さん、野津仁志さん、菅井萌恵さんが訪問した。
「いつも見ている新聞がどのようにできているのか」(松原さん)との疑問を持って訪れた三人は、日イのニュースを八面の紙面に織り交ぜた構成や紙面の約三分の一を占める広告の重要性、日本や日イ関係のニュースをインドネシア語で発信するウェブサイト「ハロー・ジュパン!」などについて説明を受けた。
その後、配島克彦副編集長の「疑問に思ったことをテーマにして、読者に何が面白いか伝わるように記事を書こう」との呼び掛けで「豆記者」三人は、高層ビルが建ち並ぶビジネス街のすぐ裏手に広がるカンプンへ飛び出した。
「何か昔食べたようなあめが売ってる」(野津さん)と足を止めたのは、飲み物やスナック類、生活雑貨などを売る「キオス」。一日の販売量や商品の値段、仕入れの仕組みなどを聞いていると、「最近コンビニが増えて大変だ」と店主。だがそれでもひっきりなしに客が訪れるカンプンのキオスの強みに、豆記者たちは迫った。
事務所に戻り、見たもの、聞いたもの、感じたものを反すうしながら記事を制作。「記事を書くことがこんなに大変だと思わなかった」と菅井さんは感想を語った。