生のエンジン、機内食 ガルーダ航空 読者が施設訪問
ガルーダ・インドネシア航空の関連施設を見学するフィールド・トリップツアーが二十六日、ジャカルタなどで行われ、じゃかるた新聞の読者プレゼント当選者ら約二十人が参加した。
午後三時ごろ、スカルノハッタ空港内のガルーダ整備場(GMF)にあるエンジン格納庫には、外装がはがされた航空機エンジンの巨体が並んだ。絡み合う配管と配線がむき出しの様子はまるで生き物。まじまじと眺めたり、隣の人としゃべったり、写真を撮ったりと参加者の反応はさまざまだ。
「飛行機のエンジンを近くで見たことがなかった。あんなに部品がたくさんあるなんて」と参加者の山本裕子さん。
バス内から「ハンガー」と呼ばれる航空機の格納庫も見た。各国の航空会社の航空機が修理・点検を受け、エンジンがむき出しになっていたり、下部が開放されていたりと普段見れない光景が垣間見える。修理中の機体の前で集合写真を撮った。
午前中は東ジャカルタ・ドゥリコサンビの同航空研修施設を訪問。研修風景を見学し、千人中十四人の難関を乗り越えた新人CAらと質疑応答した。
コックピットを再現したシミュレーター(模擬飛行装置)でパイロット体験。機長役と副機長役に分かれ、離陸、飛行、着陸と息を合わせた。機長役に挑戦した松尾光泰さんは「難しい。思ったより反応が遅い」とほぞを噛む。
ビジネスクラスの和食機内食も堪能。機内を模した設備内で、日本人二人を含む現役CAがサービスするなど上空さながらだ。
次は各航空会社の機内食などを調理・デリバリーするエアロ・フードACS社工場を見学。参加者は白い布とネットを身につけ、一日三万食の機内食を作る同社の製造過程を見学した。ACS社で、和食、韓国料理の機内食を担当する在住五年の日本人シェフ、神政行さんは「食材の質が短期間で変わるため、安定しないところが難しい」と語った。
中畑裕子さんは、さまざまな航空会社がACS社に機内食を製造委託していることに驚いた。各社の備品の倉庫などもある。「同じ場所に(各社の機内食製造が)集中しているなんて面白い」と話した。