「議長国ミャンマー」決定 東ティモール加盟は先送り きょう日本と首脳会議 ASEANサミット

 東南アジア諸国連合(ASEAN)は十七日、バリ島ヌサドゥアのバリ・ヌサドゥア・コンベンション・センター(BNDCC)でASEAN首脳会議(サミット)を開催、二〇一五年の共同体設立後、国際的な課題に一致して取り組む枠組みを二〇二二年までに創設することなどを盛り込んだ「ASEAN協和宣言3」(第三次バリ宣言)を採択して閉幕した。首脳会議では民主化の取り組みを進めるミャンマーの二〇一四年の議長国就任を決定。十八日にはASEANと各対話国の首脳会議が行われ、日ASEAN首脳会議では八年ぶりの共同宣言を採択する。十七日までにオバマ米大統領や温家宝・中国首相らが次々とバリ入り。十八日に米中両国がそれぞれ行うASEANとの首脳会談では、海洋安全保障や経済連携の枠組みに関する議論が注目される。

 ミャンマーが議長国を務めるのは一九九七年の加盟以来初めて。二〇〇六年に輪番制で議長を務める予定だったが、軍部の人権侵害が問題視され、先送りされた。
 ミャンマーは実質的に軍政が続くものの、総選挙を経て今年三月に新政府を発足させて形式的に民政に移管。民主化指導者のアウン・サン・スーチーさんとの対話や政治犯の釈放など民主化姿勢をアピールしてきた。
 ミャンマー政府は、米露首脳も参加する東アジアサミットの開催地となる議長国を務めることで、国際社会への復帰を印象付けることを狙い、本来輪番制でラオスが務める予定だった二〇一四年の議長国への就任を申し入れた。
 インドネシアのマルティ・ナタレガワ外相は首脳会議後の記者会見で「すべての首脳がミャンマーの顕著な変化を認めた」と述べ、「(議長国という)新たな責任を負うことは変化を続けるより良い機会を与える」と期待を示した。
 ロイター通信はミャンマーの議長国就任について「孤立国家が半世紀の孤立から抜け出すための改革を貫き通すためのギャンブル」と伝えている。
 首脳会議では、一九七六年のインドネシアによる併合後、二〇〇二年に独立した東ティモールのASEAN加盟問題についても議論。インドネシアはASEAN加盟を一貫して支持しており、インドネシアが議長国を務める今年に加盟が決定されることが期待されていたが、域内の経済格差の拡大を理由とした反対により、結論は先送りとなったとみられる。
 ASEANの一部加盟国と中国が争う南シナ海問題では、議長声明で海上安全保障などを話し合うASEAN海洋フォーラムの参加国をASEAN加盟国から東アジア諸国に広げることを検討すると明記。中国を対話の枠組みに組み込むことで、中国の海洋進出をけん制する狙いがあるとみられる。
 ユドヨノ大統領は開会演説で、一九七六年にバリで開かれた第一回首脳会議で、域内協力の原則を示すものとして採択された「ASEAN協和宣言」(バリ宣言)、三つの共同体の創設を柱とする二〇〇三年の「ASEAN協和宣言2」(第二次バリ宣言)を挙げ、「バリ島はASEANの協力にとって歴史的な意味がある地だ」と強調。
 中東や北アフリカの政変を引き起こした「アラブの春」や欧州に端を発する経済不安など「世界が変化に直面しているときにわれわれは集まった」と述べ、ASEANの国際的な課題に対処する能力を高めるべきと訴えた。



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