段ボール製投票箱に難あり 「壊れやすく水に弱い」 選挙監視委
総選挙委員会(KPU)は4月投開票の総選挙で、予算節減を理由に段ボール製の投票箱を使う。これに対し、選挙監視委員会は20日、耐久性に問題があり、票操作もしやすくなると批判、KPUに変更するよう訴えている。
民主化以降、初の総選挙となった1999年、アルミ製投票箱を採用したが、選挙後、各地のKPU事務所で保管場所が確保できないなどの問題が続出した。近年の地方首長選では、段ボールなどで作られた投票箱が導入されていた。
しかし、段ボールに穴が開いていたり、雨などで輸送中に破損したりといった事例が各地から報告されている。選挙監視委によると、KPUのバンテン州支部では、投票箱調達業者から届いた投票箱のうち、110個が破損していることが分かった。
KPUは耐水加工の段ボールを使用するとしているが、ジャンビ州などでビニールを段ボールに貼り付けただけの投票箱が用意されていた事例もあり、選挙監視委は調達した投票箱を厳重に確認するよう呼びかけている。
KPUは、段ボール製でも規定を満たしたものであれば、総選挙のほか、7月の大統領選、9月の大統領選決選投票でも使用できると説明。計3回の投票に耐えうるものであれば十分だとしている。従来のアルミ製の投票箱が保管されている地域では新規調達はしない。島しょ部など船で投票箱を輸送する地域にはアルミ製を用意することも検討するという。