イ人3兄弟が健闘 囲碁団体戦で準優勝 東京の文科相杯

 東京都で先月28、29の両日に開かれた囲碁の全国大会「第10回文部科学大臣杯小・中学校囲碁団体戦」(日本棋院、産経新聞主催)の小学生の部で、小金井市立東小(東京)チームのインドネシア人3兄弟が初出場で準優勝した。22日、同市の稲葉孝彦市長を表敬訪問した。
 準優勝したのは同市在住のラフィフ・シドキ君(11)とファイソル・ウマル君(9)、ファイズ・ウスマン君(7)。地方予選で292チーム1082人から選抜された64チーム192人の各都道府県代表が、3人1組の団体戦で囲碁の腕を競った。8チーム1グループに分かれて戦う予選リーグを勝ち抜き、決勝トーナメントで群馬や京都のチームを下した。決勝戦では同じ東京の千代田区立九段小学校チームに善戦したが、準優勝に終わった。
 日本棋院の担当者は、募集時に国籍を聞いていないため、正確には分からないが、外国人の子どもが上位に入賞するのは、今回が初めてではないかと話している。
 両親ともインドネシア人の3人は日本で生まれ、小金井市立東小学校に通っている。子どもたちに日本文化を学ばせようと考えた父フィトラ・グナワンさん(39)が数年前に長男ラフィフ君と次男ファイソル君を、同市の公民館が主催する囲碁教室に参加させたのが囲碁との出会いだった。市民グループ「小金井烏鷺(うろ)の会」の会員から手ほどきを受け、関心を持ったラフィフ君に弟たちが続いた。最近では近所の囲碁道場やインターネット上の対戦などで腕を磨いている。
 3兄弟は週末、市や区の囲碁大会に出場していたが、同じ小学校に通う3人で登録する必要があった文部科学大臣杯の団体戦には参加していなかった。三男ファイズ君が小学校に入学した今年、3兄弟での出場機会を得た。
 ラフィフ君は今年7月、全国大会前に開かれた小金井市の日本語スピーチコンテストで自身が通う東小学校を有名にしたいと話し、優秀賞を受賞していた。全国大会で準優勝し、有言実行を果たした格好だが、ラフィフ君は「優勝していればもっと(東小を)有名にできた」と貪欲だ。今後は文部科学大臣杯の個人戦や国際大会に出場したいと抱負を語った。(田村隼哉、ノファ記者)

ライフ・文化 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly