【じゃらんじゃらん特集】教科書から飛び出した火山地形 ジーブで駆ける火山灰の平原 東ジャワ州ブロモ山
ディーゼルエンジンのうなりを止めたバンから降りると、地理の教科書に出てきた単語をそのまま実物にしたような景色が目の前に広がっていた。
まず頭に浮かぶ「カルデラ」は、地下のマグマが抜け落ち、もともとあった山がどすんと抜け落ちた様子がよく分かる。火山灰の平原に盛り上がるバトゥ山、ブロモ山は「中央火口丘」。いま立っているのは「外輪山」の頂上だ。見渡す限りの火山地形に、インドネシアの広さを実感する。
宿などがあっせんするジープを使えば、外輪山の高所にある通称「ビューポイント」からの日の出見物に始まり、見所を巡ってくれる。史上最高齢でエベレスト登頂を果たした三浦雄一郎さんのニュースに刺激されてやってきた身には、拍子抜けするくらいの気軽さだ。
それでも、ブロモ山の245段の階段は運動不足の身にはこたえる。最後の階段を登り終え、大きく息を吸うと、硫黄っぽい刺激臭にどきっとした。
スラバヤやジョクジャカルタなどからのツアーもあるが、スラバヤのバスターミナルからプロボリンゴまで約2時間半、そこから外輪山のチェモロ・ラワン村まで約1時間でアクセスできる。
外輪山の外側にはみずみずしい野菜畑が広がる。宿やレストランで食べる野菜は、どれもおいしい。(道下健弘、写真も)