「技術やアイデア提供」 廃紙利用など講習会 J2ネット、養護施設で
邦人ボランティア団体J2ネットは5日、西ジャワ州ブカシ市にあるストリートチルドレンの養護施設「カンプス・ディアコネイア・モデルン(KDM)」で、段ボール再生紙製作と廃紙を使った手芸技術のワークショップを開いた=写真。同施設の子ども約20人が参加。廃紙利用の技術を指導し、今後の販売用作品の製作に生かしてもらうことが狙い。古段ボールを使った再生紙製作では、国際協力機構(JICA)青年海外協力隊員の田島亜希子さんが指導し、封筒やノートなどを製作した。田島さんは南スマトラ州パレンバン市で3月に芸術家の儀間朝龍(ぎま・ともたつ)さんを招き講習会を開催。そのことをJ2ネットが知り、今回の講習会が実現した。
手芸はシュレッダーなどで細かく切った紙を巻いたものを張り合わせて絵を描く「クイリング」。J2ネット参加者の紹介で、クイリング作品製作経験を持つジャカルタ在住の松永弘美さんが指導した。KDMは以前から販売用のカード作成などでクイリングを取り入れていた。J2ネットは今回の技術指導で商品価値をさらに高めることを期待している。
J2ネットの堀芳美さんによると、障害者などの支援施設へ技術やアイデアを提供し、製作した作品販売などの収益を施設運営費や施設利用者の収入につなげるグループ「ザッカ・プランギ(Zakka Pelangi)」を今年2月に結成。今後はKDMの段ボール再生紙使用作品を買い取り、毎年日比谷公園で開催されるグローバル・フェスタなどで販売するだけでなく、J2ネットの商品の包装用袋としても使用していきたいという。次回は7〜8月ごろにKDMを再訪問し、作品制作を依頼する予定だ。