アナス党首は続投 民主党が代表者会議 ユドヨノ氏危機回避図る

 民主党は17日、ジャカルタのホテル・グランド・サヒッドで党全国代表者会議を開き、党最高意思決定機関議長のユドヨノ大統領が、競技場建設に絡む汚職疑惑の関与が取りざたされるアナス・ウルバニングルム党首続投の意向を示した。同党首の更迭を求める意見が党内部で上がる中、自ら事態収拾に乗り出したユドヨノ大統領は、新党首選出に必要な臨時党評議会の開催についてはまったく触れず、同党首が副議長を務める最高意思決定機関が党の立て直しに努めていく方針を強調した。

 会合では、党中央執行部や地方支部の幹部らが、汚職などの不正行為に関わっていないことや党への忠誠を誓う誓約書を提出。ユドヨノ大統領は会合後の記者会見で、自身とアナス党首の対立をあおるようなうわさが出回っていると指摘した上で、8日の会見で最高意思決定機関が党の運営を直接指揮すると表明したことについて、「民主党が直面している問題は、党首一人で解決できるものではないと私の政治経験から感じた」と述べ、アナス党首の更迭に向けた動きではなかったことを強調した。
 その上で、「アナス氏は党首であり、自動的に最高意思決定機関の副議長を兼ねる。『機関が党を助けることを主導する』なら、アナス党首もそこに含まれている」と語り、アナス党首が党運営に参画していく方針を説明。挙党態勢で党の立て直しに取り組む必要性を党員に呼びかけた。
 アナス党首は記者会見後、報道陣に対し「明確な演説。最高のものだ。問い直す必要もない」と語り、今後も党首として党の支持率回復に努めていく方針を表明した。

■更迭要求も沈静化
 党大会の開催を控え、反アナス派の党首更迭論が噴出していた。反アナス派の急先鋒、ウリル・アブシャル・アブダラ副党首が大会前日の16日にアナス更迭を要求した。地方支部の一部が同調したが、ユドヨノ大統領ら幹部が同氏を叱責。同氏は大会当日、アナス更迭論を取り下げた。
 民主党をめぐる問題では、ハンバラン競技場汚職疑惑で、元党幹部に実刑判決が出たほか、地元メディアはアナス党首が容疑者断定寸前と報道。ユドヨノ大統領の次男エディ・バスコロ(通称イバス)同党幹事長は、国会出席を偽ったとの追及を受け、14日に議員辞職を表明するなど、混迷の一途をたどっていた。
 民主党は2月初めに発表された世論調査で、第2党のゴルカル党の政党支持率が21.3%を記録したのに対し、第1党の民主党が8.3%と大幅な落ち込みを示すなど、来年の国会議員・大統領選挙に向け支持率の回復が急務となっている。(吉田拓史、写真も)

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