感じ、考えたこと発表 高校生日本語弁論大会
高校生の日本語弁論大会の第12回全国大会が16日、中央ジャカルタの国営ラジオ放送局(RRI)であり、「わたしのへんか」を話したジョクジャカルタ特別州のデオリタ・エドソニアさん(17)が優勝した。国際交流基金ジャカルタ日本文化センター、教育文化省初等中等教育局学生課、RRIが共催した。
ジャボデタベック(首都圏)をはじめ、日本語学習が盛んな8地域での予選を勝ち抜いた14人が出場した。同級生や先生、家族を前に日常生活で感じ、考えたことを日本語で発表、話し方や構成を競った。
デオリタさんは、高校の寮生活の経験について話した。自宅から徒歩10分の距離を、お手伝いさんに送り迎えしてもらっていた中学時代。ある時、洪水で寮が浸水、部屋の中まで水が入った。ベッドもびしょ濡れ、両親がいない生活でどうしていいか分からず心細かった。
だが、洪水で頻繁に浸水する寮を何とかするため友人にも呼びかけ、周辺の溝や寮内で下水管を詰まらせるごみを収集。清掃活動から、自分で考えて何かができることを学んだという。トロフィーを手にしたデオリタさんは「信じられない。これからも日本語学習を続けるモチベーションになった」と喜びをかみ締めた。
準優勝のムハマド・ファエス・リャン・アフィノさん(17)=東ジャワ州=は「けんこうは必要でしょうか」と題し、大学受験が近づく高校3年の生活で勉強のために力を入れている健康管理について発表。?食べる物に気をつける?運動する?寝る時間をきちんと取る―を挙げ、「健康であれば、勉強を頑張ることができる。インドネシア大学に入りたい」と話した。
4位までの入賞者は訪日し、国際交流基金の「高校生日本語学習者奨励研修」に参加するか、海外高校生向け異文化交流プログラムなどを実施するNPO法人「エデュケーション・ガーディアンシップ・グループ」主催の東南アジア諸国の高校生弁論大会に出場する。(上松亮介、写真も)