ホーユーが新商品 日本販売品を輸入 売上20%増目指す
白髪染め「ビゲン」などで知られるホーユー(本社・愛知県名古屋市)の現地法人、ホーユー・インドネシア社は12日、中央ジャカルタのホテル・フォーシーズンズで販売代理店向けのパーティーを開き、ホーユー子会社「クラシエ」の2商品をインドネシアで発売すると発表した。
新商品は「いち髪」シリーズのトリートメントスプレー「いち髪和草美髪トリートメント水」、「ナイーブ」シリーズの「お風呂で使えるクレンジングオイル」。いずれも日本で販売している商品を輸入し、インドネシア語の商品説明を貼り付けたもの。
ホーユー・インドネシア社の福井貴裕取締役は、「インドネシアでは、トリートメントスプレーはほとんど売られておらず、認知度も低い。便利で高機能な商品を市場に紹介していきたい」と力を込めた。同社は、昨年7月にはいち髪のシャンプー、コンディショナー、トリートメントの発売を開始。「トリートメント水」を導入し、「いち髪」を総合的なヘアケアができるブランドにする構えだ。
来年1月に、全国のドラッグストア「ガーディアン」で販売開始する。
■高機能白髪染めを強化
クラシエの商品は、ホーユー・インドネシア社の売上全体の2%程度。主力製品は、1万5千ルピア程度の粉末状白髪染め「ビゲン」で、11年11月から12年10月までの同製品の売上は、インドネシアが世界で最高だった。全体の売上は前年比で2桁成長を記録した。
12年11月―13年10月期は、染め時間が短く価格が「ビゲン」の4倍の白髪染め「ビゲン・スピーディー」の販売を強化し、売上前年比20%を目指す。
■日本販売品が続々
近年の女性の社会進出、所得増を背景に、日系各社は昨年あたりから日本で人気となったドラッグストア向け基礎化粧品をインドネシアに投入している。
花王は昨年、シートタイプやミルクタイプのメイク落としの販売を開始。現在、オイルタイプもある。マンダムは今年11月に水ベースのメイク落としの試験販売を始めた。ロート製薬が今年半ばに発売した「肌研(ハダラボ)」シリーズは国内製造だが、ほぼ日本と同じ処方。それぞれ、ドラッグストア、スーパー、ハイパーマーケットを中心に販売している。(堀田実希、写真も)