治療受けられず死亡 4カ月賃金未払い パラグアイ出身サッカー選手
インドネシア・スーパー・リーグ(ISL)のサッカーチーム、プルシス・ソロに所属するパラグアイ出身のディエゴ・ロメロ選手(32)が3日夜、サイトメガロウイルス感染症が悪化し、中部ジャワ州ソロの病院で死亡した。所属チームから4カ月給与未払いで、十分な治療を受けられずに容体が悪化したとみられ、国際プロサッカー選手会(FIFPro)は4日、「彼の死はサッカーの恥だ」と非難。死因などを調べ、国際サッカー連盟(FIFA)に報告する方針を示した。
サイトメガロウイルス感染症は抗ウィルス剤で治療可能だが、ディエゴ選手は金銭面の問題で適切な治療が受けられず、脳炎を引き起こして死亡したとみられる。
地元紙によると、10月にもプルシコタ・タンゲラン所属のブラジル人選手が給与未払いにより十分な治療を受けられず死亡したばかり。
1月には、3人のアフリカ人選手の給与の85%が未払いだったことが発覚。PSMマカッサル所属の韓国人選手の4カ月給与未払いなど、同様のケースが次々と明らかになっている。
プルシス・ソロの元マネジャーは地元紙に対し、他の選手にも未払いの給与があると認め、チーム運営側がディエゴ選手の未払い分約1億2千万ルピアを家族へ優先的に支払うと述べた。
FIFProアジア支部のフレデリック・ワニア支部長は「インドネシアプロサッカー全体の不名誉だ」と糾弾、賃金未払いがある全てのチームの「不始末への終止符」を求めた。