最新ソリューション 現地企業に売り込む NECインドネシア
NECインドネシア社は20日、小売り業や流通業向けソリューションを紹介する説明会を、中央ジャカルタのホテル・グランド・ハイアットで開催した。インドネシアでは小売り店の店舗数や、製造業などが扱う製品の流通量が急激に増加しつつあるが、効率的な業務管理システムの導入はまだ追いついていないのが現状。説明会では、最新ソリューションと機器をずらりと展示し、担当者が地元企業のIT担当者に売り込んだ。(岡坂泰寛、写真も)
来場者の注目が集まったのが、外回り中の担当者が持つ携帯端末とオフィスのサーバーをつなぐ最新の営業管理支援システム。業務効率と販売管理情報の正確性を向上させ、渋滞が深刻化しているジャカルタでは情報共有にかかる時間の短縮にも効果を発揮しそうだ。
日本のコンビニで導入実績首位を誇るPOS(販売時点情報管理)システム事業では、昨年から提供を開始した視認性の高い大画面タッチパネル搭載のアジア戦略モデル「TWINPOS Gシリーズ」を展示した。
日本での普及モデルの操作性を継承した省スペース設計の端末で、プリンターやディスプレイを一体化したモデルと順応性の高い分離型を展開。価格帯を安めに設定した。
■IT分野を強化
インドネシアでは主に通信分野で事業を展開してきたNEC。携帯電話向けの無線装置の普及率も高まるなどする中、地場に密着した企業向け総合ソリューションの提供などを通じ、IT分野での事業を拡大する。
NECインドネシア社の塚本武社長はインドネシアの個人消費がGDP(国内総生産)の6割を占め、今後も安定的に増大していくと指摘。「小売りと物流分野におけるITソリューションの提供を通じて、間接的に個人消費を取り込んでいきたい」と語った。