オバマ大統領再選 地元テレビが生中継 母校の児童ら歓声 米国の対イ貢献は
7日の米大統領選。オバマ大統領が少年時代に通った中央ジャカルタのメンテン第1小学校では午前9時から、児童ら約250人が教室に設置された大型テレビで選挙の行方を視聴し、再選が確実となると「オバマが勝った! オバマが勝った!」と歓声を上げた。
オバマ大統領は1967年、インドネシア人の夫と再婚した母親とともにハワイからジャカルタに移り住み、6歳から10歳までの4年間をメンテンで過ごした。カトリック系小学校に通ったあとメンテン第1小学校に転校し、「バリー」の愛称で親しまれた。
同校のアフマド・ソリヒン校長は壁に貼られたオバマ大統領のポスターを見ながら、「元在校生の成功が母校の子どもたちに勇気を与えた」と語った。児童たちは一両日中にオバマ大統領にお祝いの手紙を書き、米ホワイトハウスに送る予定。
インドネシアの地元テレビ局は開票の行方やオバマ大統領がシカゴで行った勝利宣言の様子を生放送で放映するなどし、インドネシアでの注目度の高さをうかがわせた。
米国大使館は中央ジャカルタのホテル・ケンピンスキで、インドネシア人などの招待客とともに開票の様子をモニターで視聴する行事を開催。スコット・マーシェル駐インドネシア米国大使が出席した。
マフズ・シディック国会第1委員会(外交・国防・情報)委員長(福祉正義党)は、インドネシアで幼少期を過ごしたというロマンティシズムを喜ぶのはもう止め、米国がインドネシアに具体的にどのような貢献をしてきたのかを判断すべきだと強調する。
インドネシア大学のエディ・プラセトヨノ氏(国際関係学)は、経済面など両国の包括的な連携の重要性を指摘した上で、国防分野について「ここ東南アジア地域においては中国の勢力との均衡のために米国は必要」とし、「(再選で)これまでの両国間の戦略が継続されることは望ましい」と語った。
トゥク・ファイザシャ大統領特別補佐官(外交担当)は地元メディアに対し、ユドヨノ大統領が大統領に祝電を送るのは選挙手続きがすべて終わり、当選が正式に決まった後になる見込みだとした。