成約目標、強気の4倍 貿易エキスポ開幕 大統領「高品質、世界に示せ」 国際展示場で21日まで
インドネシアの国産品を海外の輸入業者などに売り込む商業省主催の貿易エキスポが17日、中央ジャカルタ・クマヨランの国際展示場(JIエキスポ)で5日間の会期で開幕した。先進国を中心に世界経済が低迷する中、政府は従来の主要輸出先である欧米や日本だけでなく、新興国向けの輸出拡大を図っている。インドネシア経済への注目が高まる中、見本市は国産品を売り込む絶好の機会と捉え、「注目すべき対インドネシア貿易」とのテーマを設定した今年は、成約額目標を昨年の約4倍となる20億ドル(1570億円)と強気に設定。会場は、欧米や中東、アジア圏の輸入業者で混雑した。(岡坂泰寛)
会場では地場系の大手や中小企業、中央政府の省庁、州政府などのブースが350以上並び、農産品などの一次産品から伝統工芸品や機械部品などの加工品まで、さまざまな商品が展示された。ユドヨノ大統領は開幕式典で「インドネシアの国産品が高い品質を誇っていることを世界に示そう」と語った。
■視察団も続々と
今年は世界100カ国以上から5300人以上の輸入業者の来場を見込んでいる。世界各国から経営者らが中心の経済視察団が50団体が訪れる予定で、参加者が30人以上の団体は、ナイジェリアやインド、南アフリカ共和国、米国、シンガポール、サウジアラビアからなど。
ギタ・ウィルヤワン・インドネシア商業相は「展示会はすでに広く周知された」と強調。「貿易関係を結んでいくことで、世界市場における地位を高めていきたい」を語った。
■インド成約首位
商業省によると、昨年の成約額は4億6451億ドル。産品別では家具が40.80%と最も高く、農産品が10.27%、手工芸品が9.39%、宝石類が7.76%、繊維・繊維製品は5.61%と続いた。国別の成約額では、インドが11%と首位で、ナイジェリア7%、マレーシア6%、日本と英国がともに5%だった。
展示会は21日までの5日間。開場時間は、午後7時までの最終日を除き午前10時から午後8時まで。入場は無料。詳細はウェブサイト(http://www.tradexpoindonesia.com/)でも確認できる。