循環資源拠点を運営 サリムと合弁 アミタHD
リサイクル事業を手がけるアミタホールディングスはこのほど、大手財閥サリムグループやセメント製造大手インドセメント・トゥンガル・プラカルサとの合弁事業で、廃棄物の再資源化事業に乗り出すと発表した。国内で2027年中の循環資源製造所稼働を目指す。
サリム傘下で再生可能エネルギーや上水道などの事業を手がけるタマリス・モヤグループとの間で、脱炭素・循環型の新事業創出に取り組む合弁会社を設立する。さらに合弁会社がインドセメントの子会社との共同出資で、再資源化事業を行う企業「アミタ・プラカルサ・ヒジャウ社」を9月下旬ごろに設立することで合意した。
アミタ・プラカルサ社は産業廃棄物やバイオマス資源を100%再資源化し、セメント産業向けに代替原料・燃料を生産する製造所の建設に向け、許認可取得などの準備を進める。サリムグループのネットワークを活用し、新事業創出にも取り組んでいく方針。
アミタホールディングスは2017年、マレーシアでセメント産業向けの代替原料・燃料を製造する再資源化事業を開始した。現地で廃棄物の取扱量が年々拡大して事業が安定化する中で、温室効果ガス排出量削減が急務でセメント需要も拡大する見込みのインドネシアを新市場として参入を検討。23年にインドセメントと基本合意書を締結し、再資源化事業の市場調査や実現可能性調査を共同で実施してきた。同社と資本関係にあるサリムグループとも協議を重ね、新事業開発を行うことで合意した。